プロローグ ページ1
美術部に入部した僕は、
まずは普通に絵を描いた
俺は全然絵は上手くない方だ
隣に座った女の子、迫田チャン、っていうのかな。
制服のネームに「迫田」と書いてある。
僕と同じ赤色で書いてあるから、
きっと同じ一年生だ。
その子はずっと熱心にデッサンを描いていて、
上手い下手は無しに普通の憧れだった。
僕は二学期から美術部に入部した
１学期だけは、ゆっくりと休む時間がほしかったのだ。
少し迫田チャンのを覗いてみる。
う、上手かった。
１学期熱心に練習していたのか、とても上手かった。
しかし、僕が下手なだけだろうか。
多分、棒人間ぐらいしか描けない僕にとって、迫田チャンのデッサンは同い年とは思えない出来に見えた。
だが、もっと凄いのが居たのだ。
迫田チャンの右隣は僕。左隣に、もっと、もっと上手い人がいた。
前原チャンか。胸のネームを見る。
まさか、まさかとは思ったが、、、
赤色、だった。
同じ一年生だった
嘘だ
こんなに上手い人が世の中にはいるのか…？
「あ、あの、すいません…？」
前原チャンを直視していた僕に、迫田チャンが気づいたようだ。
「あ、あなたが二学期から入部したっていう…」
「あ、は、はい！」
思わず緊張で大きな声が出た。
キャプテンらしき三年生がふとこちらを見る。
ますます心臓が高鳴った。
が、気づくと、迫田チャンが僕のスケッチブックをジッと眺めていた。
「あ、あの…、」
「あ、ごめん！いや、しっかり描けてるなーってさ…」
僕が描いていたのは、自分の手だ。
なんとか形はとれたものの、陰やシワをつけるのに手間がかかり、なかなかそこから描けなかった。
しかし…
「すごくキレイに形とれてるね。私の初めて描いたときの絵はもっと酷かったし。今でも酷いしね(笑)。もっと自信もちなよ」
こうして迫田チャンはべた褒めするのだ。
言うのもなんだけど、
この一言で僕はかなり肩の力がぬけた。
ありがたかった。
まさか、この自分が、こんな言葉をかけられるとは…。
それから10分ほど、
顧問が部室に入ってきて、僕は自己紹介をさせられた。
「あ、えっと、一年一組の櫻井翔と申します、えと、よろしくお願いします！」
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さくらんぼ(プロフ) - ごめんなさい、プロフィールと違う名前で作ってしまったみたいです…。ごっちゃになるかもしれませんが、あまさとみどりイコールさくらんぼですので、よろしくです！ (2019年5月31日 21時) (
レス) id: 348661b31a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまさとみどり | 作成日時：2019年5月24日 23時
