僕の彼女はやっぱりツンデレ。

親の記憶 ページ9

Aside


｢｢ただいま。｣｣


2人で家に帰ると、そこには


｢おかえりーっ！
パパの天使たちーっ！！｣


…お父さんがいた。


｢パパー！｣


姉さんの方はお父さんに
抱きつきに行く。
手を広げて私が来るのを待ってたけど、
私は横をとおりすぎて手を洗いに行った。


｢A！Aもパパのところに｣
｢いやだよ。私手洗ってくるから。｣


｢ママーっAが反抗期！！｣


｢普通嫌だと思う。｣


｢ああ゛ぁー！！｣


…朝から元気なお父さん。
それに対して塩対応なお母さん。
お父さんと同じで元気な姉さん。
それと私の4人で朝比奈家がある。
どちらかと言うと私はお母さんに似ている。
…でも。


ちゅ


｢パパ、もうそろそろ静かにしようか。｣


｢ひゃ、ひゃい…｣


…軽々しくキスしたり、
結婚して何年かは知らないけど
少なくとも13年経ってるはずなのに
ここまでイチャイチャ？出来る所は
全く似てない。
…私は何年経っても無一郎さんに
軽々しくキスは出来ないと思う。


｢…手、洗お。｣


・


・


昼はいつもどうり姉さんと
テレビゲームで対戦して、夜ご飯。


｢姉さん、結構ゲーム弱いよね…｣


｢妹が強いの！私は別に弱くない！｣


｢えー？でも姉さん、いつもお父さんにま｣
｢あー！あー！聞こえませーん！｣


アハハ、と笑い声が響く食卓。
…前世ではなくなってしまった時間。
前世では姉さんはいなかったけど、
今世では続けばいいな


｢…、A？どうしたの？｣


｢え？別に何も無いけど…｣


｢急に黙ってぼーっとしてたから…｣


｢ふふ。大丈夫だよ。｣


今日のご飯はオムライス。
ケチャップライスではなくて、
バターライスのオムライス。
家のは毎回これ。


｢あっ、ねえパパー。｣


｢なんだいゆかりっ！｣


｢A、彼氏出来たって。｣


｢は｣｢はあぁぁ！？Aは渡すか！！｣


…姉さんと同じこと言ってる。
どんだけ他の人に渡したくないんだ、
お父さんと姉さん。


｢彼氏じゃないって…今は｣



｢今はって何今はって！｣


鼓膜破れる。
いつにも増してうるさい。


｢てか今日始業式だったんだよね！？
なんで彼氏なんか…｣


｢あー、えーっと…｣


…どう言おう。
｢前世では結婚してたから｣なんて
信じられるわけない。
でも下手に嘘をついたらバレるに
決まってる。
…正直に言うしかないのかな。


｢…前世で結婚してたから。｣


返事をまつ。
そんな訳ないって、言われるだろうか。

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