変な姉さん ページ35
Aside
有一郎が姉さんを
連れて帰ってきてくれて
数分後。
｢ん、ん？｣
｢姉さん！？よかった起きた！
無一郎と有一郎！姉さん起きた。｣
まだ意識がハッキリしていないけど
とりあえず生きてはいるようだ。
｢妹…有一郎と無一郎…｣
｢よかったぁ…姉さん生きてて。｣
そういって私は姉さんを抱きしめた。
いつもの姉さんだったら、
｢妹から抱きついてくれた！？｣とか
言って驚いていたんだろうけど、
姉さんはただ
｢…うん、大丈夫だよ。
私は生きてる。｣
そう私をなだめるかのように
言っただけだった。
｢有一郎にちゃんとお礼言ってね？
有一郎が助けてくれたんだよ。｣
｢…ありがとう、有一郎。
おかげで助かったよ。｣
今日の、というか今の姉さんは
何か変だ。
ふわふわしている、というか。
｢ありがとう有一郎〜！！｣まで
喜んでもいいくらいなのに。
｢別に…生きててよかったな。
それより、なんかゆかり
変じゃないか？｣
｢僕も思った。元気なくない？｣
無一郎も有一郎も同じように
違和感を感じていた。
｢いや…川に流されて
ただ疲れただけ…頭も打ったし。｣
え？
あんな勢いで頭打ったの？
｢姉さんちょっと頭見せて。｣
そういって姉さんの頭を触っても
特に違和感はなかった。
血もでてなかったし、
たんこぶも出てこなかった。
｢姉さん…なんで傷一つないの？
川で溺れたから全身濡れてる以外は
特に何も無いって…
たんこぶすらないし。｣
｢さぁ？｣
姉さんに聞いてもそんな返事しか
帰ってこなかった。
｢それより、ちょっとAに
話したいことがあるんだけど
ちょっといい？｣
姉さんが私のことを｢妹｣じゃなくて
｢A｣で呼ぶのは珍しい。
その時は大体、真剣な話。
じゃあ無一郎たちをどこかに
行かせないと。
｢わかった。じゃあ2人とも、
ちょっとそっちで遊んでて。｣
｢えー、Aと遊びたかった。｣
｢姉さんとの話が終わったら
行くから。ね？｣
｢…分かった。兄さん、行こ？｣
そういって無一郎は
有一郎の手を取ってどこかに行った。
｢じゃあ、姉さん。何かあったの？｣
｢…私、前世の記憶を思い出したかも。｣
…姉さんはやっぱり今日おかしい。
だって姉さんは前世のことを
覚えてないって言ってたんだから。
でも、本当に思い出したなら
｢…姉さん、教えて？｣
私の知らない姉さんを、知りたい。
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紡葉(プロフ) - すみれ。さん» 楽しみにしてますね！ (2021年8月11日 10時) (
レス) id: 4b1992f2c0 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ。(プロフ) - 紡葉さん、今回も見ていただきありがとうございます！頑張って更新していこうと思います。 (2021年8月10日 15時) (レス) id: 32ccc8a882 (このIDを非表示/違反報告)
紡葉(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品も楽しみにしてますねっ！ (2021年8月10日 14時) (レス) id: 4b1992f2c0 (このIDを非表示/違反報告)
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