とある男女の。【とある】 (ページ1)

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とある序章語りページ1

白髪赤眼。
金髪碧眼や白髪碧眼ぐらい、馴染みのあるものだと思う。
アルビノの個体なんかがそうだから、気になったら調べてみるといい。

話がずれた。

昔の事を思い出してみたとしよう。

あの頃の私は、周りから見てみれば、嫉妬必須の美貌。と言っても良い程
見た目に自信があったし、成績だっていつでも百点で、成績表はオール5。
でも自分からしてみれば、延々と付いて回る『厄』そのものだったのだ。

同じクラスの、底辺の人間からは気持ち悪いといじめられ、
両親や街行く人からは「大人びてる子ね」とお世辞の言葉を浴びせられる。

その頃の見方は、教師と祖父母の三人だけに減っていた。

あれは小六の時、職員室に呼ばれ担任と話をしたときのこと。

「あなたとそっくりの子の担任になった事があるのだけど、心に憶えは無い？」

自分にとってはなんとも不可解で、それと同時にすごく興味が湧いた。
それもそうだ。自分そっくりの別人の話が聴けるのだから。

能力名は一方通行、性別は男…だったはず。とだけ教えてくれた。

伝(ツテ)を使い調べたところ、先生が二年前に担当した他校の児童で、驚くべきことに、
私と同い年なのだそうだ。それも、同じく超能力者(レベル5)の。

(ふぅん…以外とイケメンじゃないの)
後日名前を調べた時の私の第一声。

「容姿も性格もそっくり、と言ってはなんだけど…あ、あと、能力も口調もそっくりね。」

(((もしや…！二重幻視(ドッペルゲンガー)......！？)))

漆黒の翼ァッ！！とか叫んでそうな奴らが喜びそうな出来事だなぁ、
と思った事を、私は暫く忘れていたらしい。

自分そんな陽気な考えだった頃から数え四年の時が経ち、私は高校生になった。

これから、私の近状報告をするとしよう。