Fate/Twin Stella【Fate】 (ページ7)

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accomplice lady - ACT 6 ページ7

「ねぇ、セイバー、そこにいる？話しているのは、誰？」

扉の向こう側にいるセイバーに話しかけ、返事を待つ。

だが、返ってきたのはセイバーよりも軽めの声

「あぁ、お嬢さん。眠っていたところをすまないね、すこしばかり人と話したくて、ここに来てしまったんだ、ほら、居心地良さそうだったし！」

白髪の、セイバーと同じながらも違和感のある声の男は言う。

「はっはっは、怪しい者じゃない、私はキャスター、マーリン。ブリテンの王アルトリア、いや、アーサーの＿＿育ての親ってね。謂うところの大魔術師さ」

ああ、そうだ。
異世界の自分(アルトリア)を育てた大魔術師(マーリン)の声は、自分(アーサー)と同じ声だったと聞いた。

「大魔術師様(キャスターのあなた)はなぜここへ？」

ふと浮かんだ疑問を口に出す。

「本当は私が聖杯戦争に呼ばれるなんてこと無いんだけどね、まぁいい」

「私のマスター、颯香(フウカ)というんだ！さっきキミも見たろう？心も体もとっても幼いんだ！少女一人を聖杯戦争に出すのは流石に危険だろう？だからアーサー(我が王)に相談しに来た、そういうこと。
あ、法は犯してないから安心してくれまえ！」

キャスターの隣には、困り顔のセイバーが、ちょこんと座っている。

えげつのないことを虎視眈々と語っていたらしいキャスターに、セイバーは頭を抱えていたのだった。

「……その話だったのかいマーリン、てっきり私は少女との契約の話をしていると勘違いしていたよ」

「マスターがいないところでそんな会話するわけ無いじゃないか！キミの人の心はどこだ！……って。てへっ、今は英霊だった」

可愛げの無い『てへっ』が、心の中でエコーする。

セイバーは、いつも通りの表情へともどっている。
先程まで、というか私がこの部屋に来るまではセイバーは完全にキャスターに翻弄されていたようだったが、正気は取り戻したようだ。

ぽつりと、キャスターは言う。

「同盟を、組まないかい？」

と。