スキャバース ページ41
「…話を聞いてくれ。ほら、杖は捨てよう。さぁ、聞いてくれ。」
彼は、ポツポツと語り始めた。
そして最終的に、
「…ロン、ネズミを見せて。頼む。」
と言った。
躊躇った後にポケットからみすぼらしいネズミを引っ張り出す。
「…そいつは、アニメーガス。
名前は、ピーター・ペティグリューだ。」
ハリーは嘘だと喚き、ロンは喘ぎ、ハーマイオニーは息を飲んだ。
シリウスが暴れそれを止めるルーピン。
中々に酷い状況だった。
『…シリウス、お願い、説明してからにして！』
その言葉にやっと落ち着いたシリウス。
ロンは馬鹿馬鹿しいと言って何とか立ち上がろうとした。
「最後まで聞くんだ、ロン。」
再び語り出したルーピン先生。
…幼い頃に人狼と化した先生。
ホグワーツの入学は不可能と思われた時、ダンブルドアは同情し予防措置をとって彼を入学させた。
ジェームズ・ポッター、シリウス・ブラック、
リーマス・ルーピン、ピーター・ペティグリュー。
彼らの輝かしい学生生活が事の発端だった。
そこにちらつくセブルスの姿。
ふと、聞き慣れた、嘲るような冷たい声が響いた。
『せ、セブルス……』
「A、頼む。そいつらから離れてくれ。」
杖先を彼らに向けて、顔を歪める。
『セブルス、やめて。お願い。』
「君は黙っていなさい。これは我輩と彼らの問題だ。」
そう言われるとなんとも言えない。
ぐっと黙ることしか出来なかった。
「…学生時代の恨みで、無実な人間をアズカバンに送り返すのか？」
フンッとひどく冷たい鼻息を漏らした。
「スネイプ先生、どうか、言い分を聞いてあげても？」
ハーマイオニーはおずおずと言った。
「…黙れ、Ms.グレンジャー。分かりもしないことに口を出すな。
復讐は、蜜より甘い。」
囁くように言った彼の瞳には今までに無いぐらいの炎が燃えていた。
「…エクスペリアームス‼」
『せ、セブルス！』
ハリーの唱えた呪文によってセブルスは吹き飛ばされる。
こめかみから血が垂れたのを見て絶叫する。
『セブルス！！あぁ！！』
慌てて彼を抱き上げ肩を揺する。
そんな私を脇目に、話は進む。
「…ロン。スキャバースを渡して。大丈夫、そいつがネズミなら、殺さなくて済むんだ。」
渋々ネズミを渡すロン。
そこに現れたのはハゲかかった小柄な男。
『…貴方が、ピーター・ペティグリュー！』
そこに居たその男は顔を引きつらせた。
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ひいらぎ - fairy tale様、ご指摘感謝いたします。修正いたします。更新楽しみにくださってとても嬉しいです。ありがとうございました。 (2017年12月27日 6時) (
レス) id: 246d2e56cc (このIDを非表示/違反報告)
fairy tale - はじめまして。いつも更新を楽しみにさせていただいてます。1度目のコメントが誤字の指摘であることをお許しください。正しくは「アメニーガス」ではなく「アニメーガス」です。修正の方よろしくお願いします。長文失礼しました。 (2017年12月26日 23時) (レス) id: 9f8c232ed9 (このIDを非表示/違反報告)
ひいらぎ - よっつー様、ありがとうございます！暇さえあれば更新してますのでww楽しみにしてくださり嬉しいです！精進して参ります！w (2017年12月24日 20時) (レス) id: 246d2e56cc (このIDを非表示/違反報告)
よっつー(プロフ) - オォー？これからどうなるのやら楽しみですなぁ、早い更新ありがとうございます（？）これからもニヤニヤキュンキュン頑張ってください！ (2017年12月24日 17時) (レス) id: 9908cce7f6 (このIDを非表示/違反報告)
ひいらぎ - (・×・)様、ありがとうございます！！楽しんでもらえて何よりです！私のモットーはニヤニヤとキュンキュンをお届けすることですので嬉しいです！wこれからもよろしくお願いします！ (2017年12月19日 19時) (レス) id: 246d2e56cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひいらぎ | 作成日時：2017年12月15日 19時
