何処かで ページ8
「うぁ…痛…」
背中の痛みと共に目を覚ます。なんとか体を起こして、小さく伸びをした。
手探りでスマホを探し電源をつける。
「9時か…」
首だけ回してあたりを見ると、まだ積み重なっているダンボールの間の布団で寝ているAが目についた。
少し近寄って見ると小さく寝息が聞こえる。
気持ち良さそうに寝るAのアホ面は、幽霊だなんて思えない。
だけど、透き通ってて、ちょっとだけ青白い顔を、生きてる人間だとは言えない。
でも…何処かで見たことがある気がするんだよなぁ…
もっと顔をよく見たくて、Aの顔にかかった髪の毛を退かそうとするが、その手は空を切った。
「本当に、幽霊なんて…」
その時、それまでぐっすり寝ていたはずのAがいきなりパチッと目を開けた。
それに驚いた俺は、周りの段ボールを巻き込みながら後ろへ倒れこむ。
「わ……大丈夫？」
心配そうに顔を覗き込むA。
「びびったぁ…！おどかすなよ…」
「そういうつもりじゃなかったんだけど…蘭たんがあんまりにもじっくり私の顔見てるから…」
うわ、バレてた…俺めっちゃキモいじゃん。
ていうかいつから起きてたんだよ。
「マヌケ面だなって思ってたんだよ！」
「はぁ！？酷い！！！」
「いびきもかいてたな。」
「えっ！！嘘！？！？」
適当なことを言って、どうにか誤魔化す。
段ボールの下から、這いずって出てきて、中身が出てしまった服を箱に戻す。
朝、何か食べるか…そう思って冷蔵庫を開けると何も入っていなかった。
そうだ…まだ買い物行ってなかったんだ…
近くにコンビニがあったはずだから、そこへ行こう。
ついでに、スーパーで買い物して…ニトリで布団とか収納ケースとか買って…放送の準備をしなきゃいけない。
「俺…買い物行くんだけど、Aは？行くの？」
一応Aに声をかけると、嬉しそうに頷いた。
「ええ！行きたい行きたい行きたい！！！おっかいもの！おっかいもの！」
「余計なことすんなよ…」
能天気に飛び回るAを見ながら、もそもそと着替えを探し、服を着替える。
Aは、部屋に付いてる鏡を見て、髪の毛を整えているようだが、鏡に姿は映っていなかった。
＿＿＿＿
一段落したので、更新再開します！！
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らび。 - これからも応援させて頂きます！長文、コメント。失礼致しました。 (2020年3月13日 11時) (
レス) id: e83a98032d (このIDを非表示/違反報告)
らび。 - コメント失礼致します。初めて拝見させて頂いたのですが、題名で、ん？人間未満…？人外系…？と気になり、説明文であ、幽霊！？え！？すっごい気になる！？と一人で盛り上がってしまいました(笑)まだ半分程しか読めていませんが、作者様の書かれる文章が大好きです！→ (2020年3月13日 11時) (レス) id: e83a98032d (このIDを非表示/違反報告)
重酸(プロフ) - うさん» ありがとうございます！凄く嬉しいです(^｡^)今は特に何も呟いていないのですが、フォロー大丈夫ですよ！！ (2019年8月19日 20時) (レス) id: 9ef9fc9699 (このIDを非表示/違反報告)
う - →分割すみません！ツイッターですが、捏造絵有りの公開垢からフォローしても大丈夫ですか…？差し支えありましたら新しく鍵垢作ります…！ (2019年8月18日 0時) (レス) id: 942c568cca (このIDを非表示/違反報告)
う - はじめまして、いつも拝読しています！夢主ちゃんとrntnのやりとりがかわいくて癒されます〜！ミステリー要素もあり今後の展開が楽しみです！→ (2019年8月18日 0時) (レス) id: 942c568cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：重酸 | 作成日時：2018年7月9日 19時
