臆病者と微笑む者と ページ9
オベロン「おや?」
管制室に足を踏み入れると、そこには何故か涙目になっているロマニと、彼の前で仁王立ちしているダ・ヴィンチの姿があった。
ロマニ「ち、丁度良いところに…!
ちょっと彼処にいる鬼を何とかしてくれ!」
レオナルド「おやおや〜?一体何処に行こうって言うんだい?
まだ話は終わってないぞ〜?ロマニ・アーキマン。」
ロマニ「うぅぅ……だ、だって君、戻ったらまた僕に説教を始めるんだろう!?」
レオナルド「そりゃあ当然だろう。
言いたい事は山のように残ってるんだからさ。」
ロマニ「だから、その件については本当にごめんってば〜!」
オベロン「ふむ……」
巻き添えを食らったにも関わらず平然としていたオベロンは、不意にダ・ヴィンチへ向けて笑みを浮かべる。
オベロン「まぁまぁ、ダ・ヴィンチ女史。
彼も反省しているようだし、ひとまずは勘弁してあげてくれないかな?
きちんと戻ってきたわけだし……それで許しておくれよ。」
すると、ダ・ヴィンチは観念したように溜め息をつき、そして困ったような笑顔を浮かべた。
レオナルド「やれやれ……私は寛大だからね。
こうして戻ってきただけで良しとしてあげようじゃないか。」
オベロン「ありがとう。
………さて、じゃあ彼を少し借りてくよ。」
オベロンはロマニを連れて管制室を出ると、そのまま何処かへ向かって歩き出した。
ロマニ「何処に行くんだい?」
オベロン「ん?勿論食堂だよ。」
その答えを聞いたロマニはピタリと動きを止める。
そして直ぐ様逃げ出そうと方向転換したのだが、オベロンはそれを予測済みだったようで呆気なく捕まってしまった。
オベロン「今日のデザートは生クリームとブルーベリージャムのフワフワパンケーキだよ?」
ロマニ「えっ、美味しそう………じゃなくて!!
だって、食堂に行ったら…」
オベロン「『立香君がいる』。」
ロマニ「……僕はあの時立香君に全てを託したって言うのに……今更どんな顔して会えば良いのか…」
オベロン「心配せずとも大丈夫だよ。
悪いようにはならないから。
ほら、早く行かないと無くなっちゃうよ。」
ロマニ「え、ちょ、まっ……うわぁっ!」
オベロンはニコニコと笑顔を浮かべたまま、ロマニを引っ張って食堂へと向かった。
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※カルデアでは、ロマニは常にソロモンの姿です。浮いてます。
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こし餡の信者 - わんさん» 勿論ありますよ! (2020年4月21日 15時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
わん - これは参がある感じですか? (2020年4月21日 2時) (レス) id: 8dc334f6e1 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レインさん» 返信が遅くなり大変申し訳ありません!一気読みしていただけて嬉しいです^^ 中々更新が出来ずにいますが、完結はさせるのでお待ちいただければ幸いです! (2020年4月9日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 最近一気読みしたものです。コロナウイルスなどで大変だとは思いますが、更新頑張って下さい!応援しています! (2020年4月2日 22時) (レス) id: d7281daec0 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レイさん» ありがとうございます!そう言っていただけると作者冥利に尽きます!更新もボチボチ頑張らせていただきますね! (2019年12月4日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
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