無意味な誤魔化し ページ22
魔術協会から手紙が来た翌日、俺はサーヴァントの皆にバレないように身支度を少しずつ済ませていった。
他のサーヴァントならともかく、きよひー辺りに知られたら大変だろうから。
正直、完全に怒りを爆発させた彼女を宥められる自信はほとんど無い。
仮に出来たとしても被害は必ず出てしまうだろうと思い、皆には何も話さない事にした。
……勿論、マシュにも。
きっとマシュは、この事を聞いたら誰よりも悲しんでしまうだろう。
だから、そんな前々から言う必要は無い。
どうせいつか知ることになるなら、せめて後少しの間だけでもマシュには笑っていてほしい。
立香「……その為にも、王様達には絶対にバレないようにしなきゃ。」
??「何をバレないようにするんですか?」
立香「うわっ!!!??」
突然後ろから声をかけられて、俺は思わず飛び退いてしまった。
慌てて背後を確認すれば、そこには驚いた表情のロビンが立っていた。
立香「何で驚かした本人も驚いてるの…」
ロビン「いや、普通に声かけただけでそんなに驚かれるとは思ってなくてですね…。
オタク、死体とかが突然現れてもビビる素振りすら見せないのにこういうのは驚くんスね。」
立香「普通は驚くからね!?
俺そこまで鋼メンタルじゃないから!」
呼吸を整えているとロビンが近付いてきて、不思議そうに首を傾げた。
ロビン「で、さっき「王様達にはバレないように〜」とか言ってましたけど……オタク、何かやらかしでもしたんですか?」
立香「ん?あぁ、それね!
別に大した事じゃないから心配しないで。」
ロビン「本当に?」
立香「ほんとほんと!」
すると、ロビンは何故かその場を動かずにじっと此方を見据えた。
まるで真偽を見計らうような視線に内心冷や汗をかきながらも、動揺を悟られないように平然を保つ。
ロビン「……………ま、オタクがそう言うんならこっちも何も言いませんけどね。
でも程々にしておいてくださいよ。」
立香「分かってるよ。俺も王様達に怒られるのは嫌だから。
じゃあ俺、用事があるから行くね!」
ロビン「ほいほい。走って転ばないように気をつけてくださいよ〜。」
立香「そこまでドジじゃないよ!」
軽くじゃれあった後、俺はロビンと別れて廊下を歩いていった。
ロビン「………ぜってー逃がしませんからね。マスター。
俺達はアンタ以外の人間を認める気なんてこれっぽっちもありませんから。」
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こし餡の信者 - わんさん» 勿論ありますよ! (2020年4月21日 15時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
わん - これは参がある感じですか? (2020年4月21日 2時) (レス) id: 8dc334f6e1 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レインさん» 返信が遅くなり大変申し訳ありません!一気読みしていただけて嬉しいです^^ 中々更新が出来ずにいますが、完結はさせるのでお待ちいただければ幸いです! (2020年4月9日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 最近一気読みしたものです。コロナウイルスなどで大変だとは思いますが、更新頑張って下さい!応援しています! (2020年4月2日 22時) (レス) id: d7281daec0 (このIDを非表示/違反報告)
こし餡の信者 - レイさん» ありがとうございます!そう言っていただけると作者冥利に尽きます!更新もボチボチ頑張らせていただきますね! (2019年12月4日 23時) (レス) id: bfa5138b88 (このIDを非表示/違反報告)
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