青空～あの日あいつに出会った～ (ページ13)

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夏祭り、どうするんですか。ページ13

ここは、思い切って聞いてしまおうか。
…それを実行することを反抗する自分がいる。
けど、モヤモヤする気持ちは抑えられない。
「先輩って…みなみ先輩と付き合っているんですよ……ね」
これじゃあ自虐的だ。
やっぱり…聞きたくない。
「違うよ。そういう噂もあるらしいけどね」
「え、本当ですか！？」
「…なんでそんなに嬉しそうなの」
ふ、と笑う彼。
その横顔をみて、思う。
―――私、彼が好きだ。
彼が笑うところみれば嬉しいし、
他の子と仲良くしてたらつまらないヤキモチ妬くし…。
雫がぽたり、頬に落ちた。
あ……
「晴れましたね」
「ホントだ」
雲の隙間から光が射す。
そして、夏特有の青空が顔を出す。
その瞬間、蒸し暑い風が私と彼を襲う。
「…アイス買いに行きますか？」
「行きます」
即答すれば、彼はニコリ笑う。
その笑顔にキュンとしてしまう。
「そういえば…奈都は夏祭りどうするの？」
「私は…友達が旅行から帰ってきたので一緒に…」
「そっか……」
「先輩は？」
「俺は―――野球部たちとか、かな」
「そうですか。会えるといいですね」
あぁ、と切なげに言う彼。
そのとき、なんで切なげにしていたか―――聞けばよかった。