あいつに出会った ページ1
あの真夏のそら―――
私はプールにいた。
足をプールに突っ込んで、ボーッとしていた。
ひんやり冷える足。
しかし身体全体が冷えることはない。
バシャッ。水を飛ばす。
夏休み。
友達はほとんど家族と旅行中。
私の親は二人きりで旅行中。
だから家で一人。
蝉の声。アブラゼミが泣き声を上げる。
学校には無理やり入った。
「暇だなぁ」
足は冷える。
心も冷える。
ひとりぼっちだ―――…。
空を見上げ、眺める。
雲はあるが、快晴だ。
「じゃあ食べる…?」
頭は動かさない。ただ、心は揺れる。
ひんやり、頭が冷えた。
「アイス。これ、自分ひとりじゃ食べきれないから」
「…だれ」
名前を名乗らず、アイスを差し出してくる。
ソーダ味だ。
声からして男だと推測出来る。
私はソーダ味のアイスを受け取った。
ぽたり。アイスに汗が落ちた。
「俺、市野」
「私も一乃」
バシャッ。プールから足を出した。
プールサイドに足を置く。足の裏が焼けるように熱くなった。
「なんで二個も買ったの」
「暑かったから。でもさすがに二個も食べたらお腹壊すわ〜」
「無計画」
「よく言われる」
シャクリ。
アイスをかじる。
口に広がるソーダ味。
これがあいつとの出会い。
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青汰(´∀`)(プロフ) - 元、ななみでございやす( ・`ω・´) ← もう、更新はしないのでしょうか?するのなら更新、待ってます!!!!!(´∀`) (2013年2月24日 17時) (レス) id: 5b15976fab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なのはな | 作成日時:2012年3月28日 17時