23-6 : 語り手 ページ21
Aside
「…よし、トントン行ってこい」
「ファッ！？」
視線を向けられていた筈のこねちゃんとひとらんが目を丸くしてトントンは奇声を発する
総統はそれを楽しそうにけらけらと笑って見ていた
「グルッペン、立場を盾にするのは嫌やけど俺は書記長や。アンタのそばから離れる訳にはいかん。それに、俺がいなかったら誰が書類やらなんやらすんの？できひんやろ？俺はアンタの側から離れる気ぃあらへんし、そこの二人が目ぇギラつかせてやる気に満ち溢れとるやん。俺はいかん。絶対にや」
「だから、尚更行ってこいと言っているんだ」
「嫌や！」
私は驚いていた
トントンはかなり過保護で総統のことを自由にさせてる反面厳しかったりもしたけれど、一度も彼の命令に逆らうことは無かった。それなのに、突然絶対に意思を変えないと言うように総統の側から離れようとしない
「…トントン、何故頑なにそこを移動しない」
「書記長やから」
「トントン…いい加減総統離れしたらどうだ？」
総統離れという新しすぎる単語にいつもなら笑いだしていただろう。けど、今は余りにも真剣すぎる雰囲気に声をだすこともできない
例えできたとしてもそれは蚊の啼くような声だろう
「何でトントンあそこまで拒否してるの…？」
本人に聞く雰囲気でもなく近くにいたまんちゃんに小声で問いかけると、彼は苦い顔をしながら
「…長くなるから言えないわ。ごめんな？…直接、聞いた方がええよ…」
と、呆れたような悲観的な目線をトントンに注いでいた。皆も同じような目をして彼を見つめている。いつもなら笑い飛ばすようなことが起きているのに、無口な子供のように頑なに意思を変えようとしない書記長に私はただ困惑した
皆は慣れているのか人によって反応は違うもののあまり気にしてる様子はない
一年も一緒に過ごしたのに知らないことはまだ多かった
それなら。私のすることは一つ
「トントン、何でそんなに頑ななのか理由…教えてくれる？」
「…」
無表情で黙り混む書記長。私は彼の冷たい瞳を見るのが耐えられなかったけれど目をそらすことなく見続けた
すると、私の思惑とは別の人物が声をだす
「では、私達二人の過去を話そうではないか」
「！？」
空気がはりつめる、人によって感情はことなっているものの何かを心配するように視線がさ迷う人が殆んどで、トントンは目を見開いて口をパクパクとしていた
「いつまでも黙っている必要もないだろう？」
そして彼は長い歴史を語りだす
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夜空音 - 狐（こん）△さん» コメントありがとうございます！青い鳥は見てはいるのですがアプリは入れてないんです…すみません(´・ω・`)これからも応援お願いします！ (2017年7月26日 0時) (
レス) id: 5aad051f04 (このIDを非表示/違反報告)
狐（こん）△(プロフ) - 夜空音さんのお話がとても好きでコメントを書いてしまいました！とっても好きです！これからも応援してます！（夜空音さんは青い鳥などやっておられますか？やっていらしたらお話したいのですが…） (2017年7月25日 22時) (レス) id: 31e766e5ec (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 捨てられた寝ぇ猫(∂ω∂)♪さん» ヤンデレ美味しいですよね…！彼には今後も期待してて下さい！ (2017年6月12日 1時) (レス) id: 09c0159810 (このIDを非表示/違反報告)
捨てられた寝ぇ猫(∂ω∂)♪ - ヤンデレ美味しいﾑｼｬﾑｼｬ← (2017年5月28日 13時) (レス) id: 308487bf5b (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - みいろさん» ヤンデレらんらんさん好きなので書いてて楽しいです…w 夢主ちゃんには頑張ってもらわないとですね…！ありがとうございます (2017年5月5日 12時) (レス) id: 3232c3fbe5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2017年4月21日 0時
