亡国のリグレット �� ページ22
「青年の名前はグルッペン。若くして総統補佐として…」
つまらない、私よりも下位の者の演説なんて耳を傾ける価値すらない
その日まだ幼さの残る青年は重く黒い誇り高き国…ジルマニアの軍服を身に纏っていた
長い！長すぎる。けど…敬愛すべき我が総統が見ている…ここは辛抱や…
「総統補佐の青年には総統から直々に…」
きた…！！
「グルッペン・フューラー、若くして我が右腕となることを誇りに思え。」
「っ…！ハイルマインフューラー！！」
この日を…この日を待ち望んでいた、嗚呼…嫉妬と羨望が痛く嬉しい
青年の胸に総統補佐にのみ送られる勲章が総統直々に飾られる。青年は興奮で大声をあげてしまうのを我慢し、粛々とした様子でそれを見届ける
「よく似合っている、これから宜しく頼むぞ」
「…！ハイル！」
これ以上に嬉しいことがあるだろうか？いいやない。しかし、この興奮を顔に出しては下の人間どもに示しがつかない
「私は、祖国を守ることを誓おう」
なるべく表情を出さぬようにしたせいか、あまり堂々とすることは出来なかった気がした
それでも別によかった。構わない。
とにかく…それほどまでに私は幸福であった
＿＿
「お疲れ様グルッペン」
「…なんや豚」
「トントンですぅ！」
「黙れ」
先程までの幸福感は何処にいったんだ。そして、何故この腹立たしい存在は私の部屋にいる
くっ…それもこれもあの劣等人種の策謀に違いない
「私が呼んだのだよグルッペン」
「総統！？」
「あ、どうも総統さん。」
「トントン、これからは本格的にグルッペンの身の回りの世話を頼みたい。」
「おん、任せてや」
「貴様！我がフューラーにそのような口の聞き方など…」
「落ち着くんだグルッペン。私の右腕になったとたん暴力沙汰を起こすというのか？」
「っ…」
私の身の回りの世話を任されている男…こいつは一応名前がある、トントンとかいうふざけた名前だ。私が総統補佐の地位を得る前からフューラーの側にいるくせに教養も無ければ体力も無いような劣等人種の１人
それだけでも腹立たしいのに、こいつの出身はシベリルだという。使いとしての扱いを受けるのなら解るがこいつはどうも良い待遇をうけているのが更に癪にさわる
「グルッペン、トントン。お前たちは年が近いお互いにお互いの足りないものを持っている。これからは更に仲良くするように」
「…チッ…宜しく」
「えらい嫌われとるなぁ…よろしゅうな？」
差し出された手なぞ、握ってやるものか
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夜空音 - 狐（こん）△さん» コメントありがとうございます！青い鳥は見てはいるのですがアプリは入れてないんです…すみません(´・ω・`)これからも応援お願いします！ (2017年7月26日 0時) (
レス) id: 5aad051f04 (このIDを非表示/違反報告)
狐（こん）△(プロフ) - 夜空音さんのお話がとても好きでコメントを書いてしまいました！とっても好きです！これからも応援してます！（夜空音さんは青い鳥などやっておられますか？やっていらしたらお話したいのですが…） (2017年7月25日 22時) (レス) id: 31e766e5ec (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 捨てられた寝ぇ猫(∂ω∂)♪さん» ヤンデレ美味しいですよね…！彼には今後も期待してて下さい！ (2017年6月12日 1時) (レス) id: 09c0159810 (このIDを非表示/違反報告)
捨てられた寝ぇ猫(∂ω∂)♪ - ヤンデレ美味しいﾑｼｬﾑｼｬ← (2017年5月28日 13時) (レス) id: 308487bf5b (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - みいろさん» ヤンデレらんらんさん好きなので書いてて楽しいです…w 夢主ちゃんには頑張ってもらわないとですね…！ありがとうございます (2017年5月5日 12時) (レス) id: 3232c3fbe5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2017年4月21日 0時
