18-3 : 帰還 ページ39
大先生side
ひさしぶりに屋敷の門をくぐる
懐かしいこの感じに少し感情的になる
けれどなぜか国民の笑顔も笑い声も
一見何も変わりなくみえるそれは全て荒んでるかのように見えた
「大先生、A、遠征ご苦労だった。」
「もぉ〜ほんまに！ぐるちゃんってばいっつも無茶ばっかりしよって…今回はほんまに死ぬかと思ったで」
「すまなかったな…情報漏洩を避けたかった」
「せめて屋敷にゾム残しといてや」
「…すまん」
存外、素直な我らがリーダーに驚いてしまう
しおらしく眉を下げた表情が何処かのチワワに似ていて可笑しかった
「ええよぐるちゃん。許すからこんどいい飯奢れな」
「あぁ、対価として申し分ないものをやろう」
「あんまり調子乗らんでくれますかねぇ…大先生？」
「ひぃいい！？とんち…」
「グル氏も大先生の要求を安易に飲み込みすぎやろ。どうしたんほんま」
「…少し…いや、かなり場の違和感がな…大先生。聞かされていたからわかっていたが…」
その場にいた全員の目線が彼女に向いた
彼女は小さく微笑みながら俺の腕に抱きついた
「やはり、コネシマとシャオロンを別任務に向かわせて正解だな」
「おん…ごめんなぐるちゃん」
「心配いらない。しかし、ここまで傀儡と化してしまうとは…大先生には何があったか聞く必要があるな」
グルッペンは何もいわず微笑む彼女を見据え
こちらに向き直り兄さんとひとらんらんに休暇を告げた
「じゃあ、お言葉に甘えて」
そういって二人は去っていく
残されたのは彼女と僕。そして書記長と総統
「総統、私。フランツの任務こなしました、誉めてください」
「あ…あぁ…そうだな。よくやった」
「ふふっ」
子供のようなあけどない表情で笑うAちゃん
「総統、私も部屋に戻っていいですか？お風呂とか…荷物の整理したいですし…」
「いや。その前にお前は医務室だ」
「え？なんで？」
「安心しろ、大先生も一緒だ。フランツで潜伏型の毒でも盛られてたら嫌だろう」
ぐるちゃんの言葉に素直な反応をみせ顔を真っ青にしたAちゃん
その行動や表情の全てが異常だった
『そんなものありませんからっ！』
『新しく作られたものがあるという可能性を考えてのことだ』
本来の彼女なら反論し論破されるまでが一貫の流れ
「大先生…死んじゃう…の？」
「違うよ、一応やで」
「本当！？よかったぁ…大先生…死んじゃったら私…何をして生きればいいのかわからないから」
こんなの…Aちゃんやない
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夜空音 - MAGAさん» コメントありがとうございます！いえいえ、そんなに誉めてもらえるほどの物ではないですよ…けれど、そうやって応援してもらえると頑張ろうと思えます。今後ともよろしくお願いいたします (2017年4月9日 1時) (
レス) id: d75dbfea0a (このIDを非表示/違反報告)
MAGA(プロフ) - 貴方様の小説…とても好きです。雰囲気、内容、設定。そして表現の仕方…どれもが素敵です。今までコメントを送る勇気が無かったのですが、かなり前から見させていただいてました。これからも続き楽しみにしています。頑張ってください(^^) (2017年4月7日 0時) (レス) id: 3a4970e686 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 5‐8さん» ありがとうございます！！魅力的だと言って貰えてとても嬉しいです…！一気に読んで疲れるような文章になっていたら申し訳ないです(・・;)まだまだこの話は続きますので、今後も楽しく読んでもらえるように頑張ります！応援ありがとうございます (2017年3月26日 22時) (レス) id: bfc721df53 (このIDを非表示/違反報告)
5‐8(プロフ) - とても面白く一気に読んでしまいました…それぞれの心情と行動全てが魅力的で、とても素晴らし小説に出会え感動しております…これからも応援しております！更新頑張って下さい！ (2017年3月25日 5時) (レス) id: a6f76012a7 (このIDを非表示/違反報告)
夜空音 - 美桜さん» コメントありがとうございます。以下に人間性、現実、理想、そして個人の心をいかせるか頑張って書いているのでなかなか完結しませんが、 これからもよろしくお願いいたします (2017年3月20日 22時) (レス) id: bfc721df53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空音 | 作成日時：2017年2月19日 9時
