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〜fkr side〜
午後２本目の撮影が終わる。
思ったよりも長丁場になってしまって
窓の外がオレンジに染まりかけていた。
次の撮影の打ち合わせのために撮影部屋に残って
裏方のスタッフと話をしていると
トコトコ乾が部屋に入ってきた。
耳はスタッフに向けたまま目線で乾の姿を追っていると
撮影小物を漁っている。
トランプを見つけると、それを手に取り
何も言わず部屋を出て行った。
５分ほどのスタッフとの打ち合わせを終えて
休憩のため部屋を出る。
異様に静かなデスク周り。
声を出すのがはばかられて、音を立てないように
自分の席まで戻った。
Aさんはデスクに向かって
ジーっと何かをしていて
乾が横で黙ってそれを見ている。
周囲の人たちもみんな注目しているようだ。
パソコンを自分のデスクに置いた音が
思った以上に辺りに響いた。
その音に反応して、Aさんがこちらに顔を向けた。
「あ、ふくらさ…」
その瞬間何かがパサパサっと崩れる。
「「「「あーーーー！」」」」
周りは一気に騒がしくなるが、状況が飲み込めない。
「もー、ふくらさん。
今めっちゃいいとこだったんだから。
A、よそ見するからー！」
「すいません！」
「え？何してんの？」
「トランプタワーっす。」
Aさんの机の上と足元に散乱するトランプ。
どうやらさっき乾が持って行ったトランプは
ここで使われていたらしい。
乾は3段完成させたとか鶴崎は1段も無理だったとか
わいわい騒いでいる。
Aさんもその中で一緒に笑っていて安堵する。
「次、俺！」
立候補したのは須貝さんだったが
撮影の時間の関係上それは叶わない。
何なら周りで騒いでいた人たち全員をかっさらって
撮影部屋に連れて行くのが
せっかく楽しそうにしているAさんに
申し訳なかったが仕事だから仕方ない。
床に落ちたトランプを拾っているAさんに
自分もトランプを拾いながら話しかけた。
「次のやつ、長くなりそうだし、
周りのメンバーほぼ出るから
しばらく静かに仕事できるんじゃない？」
「あ、ありがとうございます。」
トランプを差し出すと彼女は慌てた様子で受け取り
立ち上がる。
「じゃ、撮影いってきまーす。」
パソコンを持ち、軽く手を振る。
少し笑って控えめに手を振り返してくれた彼女を背に
撮影部屋に向かった。
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00kohaku00(プロフ) - おれんじじゅーす。さん» こちらこそ、リクエストありがとうございました。ko考察第２弾も考えてます！お楽しみに。 (8月2日 2時) (
レス) @page6 id: dd8212c960 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじじゅーす。(プロフ) - koちゃん視点面白かったです！！リク応えて下さってありがとうございます😭 (8月2日 1時) (レス) @page7 id: 7f991e8d5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀 | 作成日時：2023年7月26日 7時
