人形 ページ37
「あっ、Aちゃん！」
声が後ろから聞こえ、ふりかえってみると、こちらへ手を振っている仁花が立っていた。
それに私も振り返す。
そして互いに駆け寄る。
貴方「やっと見つけた〜」
谷地「本当にね。すれ違いしちゃってたみたい」
あはは、と乾いた笑いを喉から出す仁花。
それにつられて私も笑う。
「にぎゃ〜ぉ」
ルイの変哲な鳴き声が聞こえた。
もふりとした特徴的な毛が、私の足首を撫でる。少しむずがゆい。
谷地「わあ！ 猫だ。どこから来たんだろう」
その場にしゃがんでルイの頭に手を乗せる仁花。頭に乗った仁花の手に、ルイは目を細めた。
谷地「可愛いなあ」
貴方「でしょ？」
仁花は、私に、驚きの視線を投げ掛けてきた。
谷地「でしょって事は、この子Aちゃんの猫？」
貴方「猫って言われれば、猫なんだけどね。
………ルイ」
困惑の表情を顔に張り付ける仁花。
本日三度目。ルイが猫から人の姿に変身する。
ルイ「こんにちは、主人様のご友人様！ 僕は、ルイト・パトラです」
深々と頭を下げて、おじぎをする。
谷地「じゅ、獣人……？」
ルイ「いえ、精霊です！」
谷地「精霊！」
ルイ「そうです！ 精霊です！」
仁花とルイの会話により、その場に花が咲く。
貴方「そうだ、仁花の契約した精霊は？」
谷地「あ、そうだ。紹介しなくちゃね。Aちゃんも紹介してくれたんだから。
ローちゃん、もういいよ」
召喚したであろう精霊の名前を呼ぶ仁花。だが、一向にその精霊は姿を見せない。
私が疑問に思っていると、どこからともなく声が聞こえてきた。少し特徴的なソプラノの声。
「もういいよ。って言われてもさ、この体じゃあ自由に動けないのよ」
谷地「あぁ！ そうだった。ごめんね」
そう言うと仁花は、ローブのフードから手の平サイズのうさぎの人形を取り出した。
ツギハギのパッチワークで、色々な布が使われていてとても可愛い人形だ。
そしてその人形も、ルイと同じようにぼふんと音をたて、辺りに煙を漂わせた。
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まや(プロフ) - ちーたんさん» 私の知識不足のせいで…誠に申し訳ありません。また一つ学ぶことが出来ました。ご指摘ありがとうございました！直しますが、まだ直っていないところなどあれば、また言っていただけると嬉しいです。 (2017年8月25日 19時) (
レス) id: d78b0177e8 (このIDを非表示/違反報告)
ちーたん - とても面白かったです。ただ、一つ気になりまして…。初等部は小学校の別名で、中等部は中学校の別名です。直していただけませんか？長文失礼しました。更新頑張ってください。 (2017年8月25日 1時) (レス) id: ce5d38f4dd (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 朝霧さん» 指摘ありがとうございます！直しました (2017年6月25日 22時) (レス) id: d78b0177e8 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - P42 『りエーフ』になってます！ (2017年6月25日 22時) (レス) id: f32a0935b2 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - まやさん» はーい！なんかすいません。先走って。 (2017年2月23日 19時) (レス) id: 054b7aa1c5 (このIDを非表示/違反報告)
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