猫の獣耳族 ページ28
まるくなり、猫のように眠る研磨先輩。
その姿に見入っていると、リビングのドアが開けられる音がした。
「お、城崎！おはよう！」
黒色のティーシャツ姿に、肩にタオルをかけていた。おでこには、うっすらと汗がにじんでいる。
木兎先輩だ。
貴女「おはようございます。……どこかに出掛けていたんですか？」
汗をタオルで拭いている木兎先輩に、私は挨拶をし、疑問を投げかけた。
木兎「おう！朝のランニングだ！」
そう言って、ニシシと笑う木兎先輩。
朝のランニング………。ということは、私よりも早く起たということか。てっきり、見た目からして朝は苦手なのかと思っていた。やはり、人は見かけにはよらない。
木兎「んお？もう一人いるな。
あ！研磨だ！」
そう叫ぶと、寝ている研磨先輩の体を揺すり、無理矢理起こそうとする。手加減というものを知らないのか。研磨先輩の体がぐわんぐわんと揺れ動く。
研磨先輩も十分酔いそうだけど、こちらも酔いそうになってくる。
その時、突然研磨先輩がもぞりと動いた。木兎先輩の揺さぶりに、明らかに反応する動きだ。
研磨「………う、うぐ。」
動いたかと思えば、うなり出す研磨先輩。これ絶対に酔ってるでしょ。
研磨先輩の耳は、たぶん猫。猫の獣人族と、人間のハーフだろう。昔、本で読んだ。猫ってあまり揺らさない方がいいって。脳がどうたらこうたら。
木兎「お！研磨、起きたか！？」
そう勘違いをする木兎先輩。
………これは、はやめに止めた方がいいよね。いや、その方がいいと思う。
貴方「木兎先輩。研磨先輩、体調が悪いらしいんです。
そーっとしておいてあげましょう？」
木兎「え？研磨、調子悪いの？……なら自分の部屋で寝ればいいのに」
きょとんとした表情で言う木兎先輩。正論。この嘘はちょっと簡単すぎたかな……
木兎「まぁいいや！じゃあ、俺はシャワー浴びてくるよ。
研磨、お大事になー」
そう言い残して、木兎先輩はリビングを出ていった。言っちゃ悪いけど、木兎先輩が意外と単純で良かった。
「…………ありがと」
不意に放たれた言葉。それは、研磨先輩の口から出たものだった。
貴方「えっと、はい。どういたしまして……？」
とっさに言葉を返す。
研磨「なんで疑問系なの。……あと少しで、みんなおりて来るよ。
それまで、おれ寝るから」
そう言ってうずくまり、また眠ってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ハイキュー」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まや(プロフ) - ちーたんさん» 私の知識不足のせいで…誠に申し訳ありません。また一つ学ぶことが出来ました。ご指摘ありがとうございました！直しますが、まだ直っていないところなどあれば、また言っていただけると嬉しいです。 (2017年8月25日 19時) (
レス) id: d78b0177e8 (このIDを非表示/違反報告)
ちーたん - とても面白かったです。ただ、一つ気になりまして…。初等部は小学校の別名で、中等部は中学校の別名です。直していただけませんか？長文失礼しました。更新頑張ってください。 (2017年8月25日 1時) (レス) id: ce5d38f4dd (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - 朝霧さん» 指摘ありがとうございます！直しました (2017年6月25日 22時) (レス) id: d78b0177e8 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - P42 『りエーフ』になってます！ (2017年6月25日 22時) (レス) id: f32a0935b2 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - まやさん» はーい！なんかすいません。先走って。 (2017年2月23日 19時) (レス) id: 054b7aa1c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
