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『へっ…那須くんって野球部なんだ…』
那須 「うん、知らなかった?笑」
……気に入らない。
どうしてこのふたりが仲良く話しているのか。
Aちゃんが那須に驚いた顔を見せてるのも、那須がそれに大して笑っているのも何もかもが気に入らない。
『う、浮所くんは…何かやってるの……?』
浮所 「……へっ?」
俺の存在を忘れてるんじゃないか、って考えたところで思考停止。
Aちゃんが俺に話しかけてくれてる…?
浮所 「あ、一年のときはテニス部に入ってたけど…今はもうやめちゃった」
『そう…なんだ』
浮所 「Aちゃんは…?」
『……私は園芸委員だけだよ』
俯きながら精一杯話を続けようとしてくれるのが嬉しくて、
Aちゃんのことをもっと知りたいから困らせない程度に聞きたいことをたくさん質問した。
………あと五分。
昼休憩が終わっちゃう。
これからAちゃんとはまた別のクラスに戻って別の授業をして、帰宅する。
明日になったら、また話せなくなっちゃうのかなぁ…
那須 「……あ、俺先生に呼ばれてるんだった」
『えっ、……そうなの?』
那須 「先戻ってるな」
那須がいなくなる。
ってことは、この教室でAちゃんと
二人きりになる。
今まで那須がいたから安心出来てたけど、二人きりは何か違う感じがする。
静かな教室にカチカチと時計の秒針が響いたとき、ポケットに入れた俺の携帯が震えた。
那須一緒に帰ろって誘えば ? Aちゃんを
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作者名:梨 夢 | 作成日時:2018年7月1日 17時