君との恋を (ページ8)

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浮所｢…あのっ今日、一緒に帰らない…？｣

さっき言われた言葉が頭の中でループする。

私、浮所くんと二人で帰ることになったんだ……

お昼のときは那須くんがいたし、
浮所くんとも話すことが出来たんだけど…
二人きりってなると意識しすぎて言葉が出るかわかんない。

また告白されたときと同じみたいに
浮所くんのこと避けちゃうのかな……

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午後の授業も全て終わって
やっと帰れる！ってなったときに、

那須｢あの、Aちゃんいる？｣

那須くんが私のクラスに来た。

『え…と、どうしたの？』

那須｢浮所がさ、課題の出し忘れで
先生の呼び出しくらったから
下駄箱のところで待っててあげてくれない？｣

『わ、かりました……』

那須｢あ、あとさ｣

耳かして、とジェスチャーされて近づけると

｢浮所と何話すか迷ったときは、平野先輩のこと話してあげて｣って言われた。

『…平野先輩…？』

那須｢一年のとき、平野先輩に憧れてテニス部入ったんだよ。
今はもう卒業しちゃったから浮所もやめたみたいだけど。｣

『そう、なんだ…』

那須｢じゃ、俺これから部活だから。
困ったことあったら、これに連絡して？｣

私にIDを書いたメモ帳の切れ端を渡して
右肩にエナメルバッグをかけて走っていった。

………那須くんの連絡先、かぁ。

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