淡く脆く…【マーモン成り代わり】

淡く9話 ページ11

「っ＿」

目を開けるとルーチェが涙目で僕を抱きかかえてた
横腹はとっても痛くって
嘆く声すらも出ない
気休めの幻覚を自分にかける
まだ向こうの方で戦ってる皆の援護をする様に
手を前に出す
ルーチェはいきなり立ち上がった僕を心配する様に
立ち上がる

「大丈夫じゃないよね…休みなさい」
「それは無理な話さ」

そう言い
無言のルーチェに背を向けて
手をかざし想像する
僕が作る幻術の形を

「ウロボロス！！！」

ぎゃぁーーーー！！！！

まず目の前の雑魚から
潰していく
だがまだまだ力が慣れてないのか
ガクと沈み膝を地面につける
ルーチェがこっちに来そうなところを制止させ
無理やり力を出す

「ハァッッツツ！！」
「「「「「！！！」」」」」

皆の身体能力がグゥンと伸びた
するとそれの副作用なのか

「ガハッッツツ」

体が持たなくなったのか
血が口から出る
ルーチェはもう耐えきれなくなり
僕の方へ来て背中をさする
僕は未熟だった。
何も出来ないたった二回ほどの幻術で
こんなに体はボロボロ
元々この世界の住人では無かったから
拒絶されたのかと思ってしまうほどの副作用だった。
すると戦略が終了したのか南に行っていた風が
こっちに帰ってきた。

「貴方は何をやってるんですか！！
そんな体で無茶ばっかり誰か欠けてはダメなんですよ！」

風は見たことも無いいきよいで
僕を叱る

「別に…無茶なんかして無いさ」

ぶっきら棒になる
無茶なんてして無い
この世界ではもっともっと強くならなきゃいけないんだ

だからだから…

パシィン！！

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