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「全部、お祈りと逆になっちゃったんだよ…」
「…」
科学王国民はみんな、顔を絶望色に染めている
取り敢えず、原作改変を起こさないように努めよう…
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私たち一向は、ひとまずラボへ戻ってきた
だが、私は少し厠へ行ってきた
なので、ドーピングがウンタラカンタラの件は聞けなかった
私がラボに戻ってくると、コッソリと木の影に隠れて盗み聞きしてるマントルを見つける
「試合に出れないスイカだって、みんなのお役に立つんだよー!!」
そう言い、ゴロゴロ転がっていくスイカ
「あいー…スイカちゃんを川に溺れさせれば…コハクちゃんも、Aちゃんも…」
聞き耳を立てる私
『(原作では木に縛るだけだったよな…早速改変か)』
私は音をたてずにマントルの背後へ回る
『マントルぅ〜、なぁにぼやいてんの?』
「!?Aちゃっ…」
私がちょっとマントルの肩に手をポンっと置いただけで、ビクッと驚くマントル
『スイカを溺れさせようとかどうとか…何故だろー。コハクちゃんを出場させないため…いや、私を精神から弱らせるためってのもあるのかな?』
「ま、まさか〜…」
『いやぁね?それも作戦のうちなんだよねぇー?私は止めないさ!でも…スイカを傷つけでもしたら、君とマグマを殺しちゃうかな〜。いや……村ごと潰しちゃうかもね?』
地を這うような低い声で囁く
『別にスイカが見てないのなら躊躇はないよ。まあ、君の行動一つで村が無くなる。よぉく覚えとけよカス』
「ひっ、」
短い悲鳴をあげ、スイカが向かった方へ走って逃げていく
『(いやまあ、誰も血を出させないってのが私のモットーって奴だから…殺したり、村を潰したりなんて出来ないけど)』
「おい、A。戻ってやがったんなら、さっさと着いてこい」
『はいはい。五月蝿いよ〜千空ママ〜』
「俺はママじゃねぇ!!」
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村に戻っている私たち
村中に太鼓の音が響き渡り、金狼とマグマの迫力を引き立たせる
すると、橋のほうからドッタドッタと走ってくる音が聞こえる
「あいーーコハクちゃーーん!!大変ですよーー!!!」
例のマントルだ
「川に薬草摘みに行ったスイカちゃんが溺れてるんですよー!一番動けるコハクちゃんがすぐ助けに行ってあげないと死んじゃいますよ〜」
あー…腹立たしいなぁ…
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作者名:胡瓜 | 作成日時:2023年8月28日 1時