【dcst】科学の世界なのに非科学的な私 (ページ21)

今日:14 hit、昨日:43 hit、合計:15,763 hit

20 ページ21

・

「つまりその司って人がワルい人で、ゲンはその仲間ってこと？じゃあゲンはワルい人なんだよ！！」

スイカが困惑しながら話す

「あれ、でもゲンはマグマからみんなを助けてくれたんだよ？いい人なんだよ！？」

「ククク、いい奴でもワルい奴でもねえよ」

「ひたすら軽薄なコウモリ男だ」

千空とコハクちゃんが、スイカに答える

『まあ、どっちみちゲンは仲間にしないとなんだよ』

「あぁ。“司！千空はちゃんと死んでた！”って偽情報を流させる。俺らの勝利条件はそれしかねえ！」

聞いただけではなんとも難しそうな勝利条件…

「おぅ、聞いたかよゲン！！」

クロムもソッコーマンかよ、おい

ま、電気を見たら感動するわな

「面白えんだよ！！断然、科学王国はよ…！！」

「いや〜熱いねー青年の主張。でも残念！俺はそういうのないんだクロムちゃん。世界一ペラッペラな男でね。自分の損得しか見てないよ」

そう言い残し、去っていく

ダメだ…大事なことを忘れてる気がする…

思い出さなきゃいけないこと……

ゲン…仲間…妖術……

マグマっ！！！

『っごめん！ちょっと厠へ！！』

私は倉庫を飛び降りて全速力でダッシュする

間に合え間に合え間に合えっ！！

ゲンが見えた時には、マグマがゲンのそばに居る

あのパンチを受け止めて防いでちゃ間に合わないっ！！

なんとかゲンが血を流さない方法…

考える前に、ゲンを突き飛ばして私は思いっきり顔を殴られていた

『うぅ…いったぁ……怪我してない？ゲン。』

「Aちゃんっ！？どうして…」

『さぁね』

取り敢えずゲンは無事
さて、どうしたものか…

ゲンに倉庫のみんなを呼んで来てもらうか…？

“他の人に頼ってはいけない”
神様の言葉……

『ゲンは下がってて…』

「そんなっ」

私は立ち上がる

『来いよっ！！』

右ジャブ…左…

『(こいつ…顔ばっか狙ってくるな…)』

それらを避ける

私は高く飛躍し、頭に蹴りを入れようとする

…が、腕で防がれた

私が着地してる途中で槍を持つ

『(こいつっ！手ぶらのガキ相手に槍使うか普通！？)』

奪って攻撃…！？
いや、血を流させない対象はコイツもだ

色々考えてる隙に、肩を槍で刺される

『っ！！』

まだだA！！

私は、蹴りで槍を折ってやった
瞬時に殴りかかる

マグマは動揺でフリーズした為、怪我しない程度頬に1発入れる

だが、私もまた顔を殴られた
人の急所に当たったのか、脳震盪をおこした

私はそこで意識を失った