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「!長髪男の手先確定だ!殺すか!?」
「待てバカ」
誰も殺したことないくせに、すぐに殺すかという考えになるコハクちゃん
「あさぎりゲンテメー、100億%カマかけに気づいてて、なんで急にアッサリ司の仲間だって認めた?」
「情勢が変わったんだよ。こいつを見たからね」
情勢が変わった?
情勢が変わったなんてのはウソだ。ゲンは司のスパイなのに、わざわざ千空に気づかれる声で“コーラ”なんて言う。気づかれるためか。気づかれるためではないのなら、らしくないよね。メンタリストとして
いかにも演技だと主張してる
怪しくて軽薄な男を演じてる
本当に司側で、ミッションを成功させたいと思ってたのなら、プロがそんなミスを犯すわけない
つまり、最初っから科学王国に着くつもりだった
なんて、気づいてるけど言わないよ
原作が変わってしまう
溶けた砂鉄を型に流し込み、固まるまで冷ます
「ぶっちゃけね〜、10:0で司帝国の勝ちと思ってた」
「だろうな」
「俺の仕事は千空ちゃんが死んだことの確認だよ。“司!千空は生きてた!”ハイそれで君は一巻の終わり。そのつもりだった…」
だが……
『(だがもし、鉄の武器ができれば勝負は分からない)』
「ウソの報告をするだけだ。“原始的な村があっただけ”“千空ちゃんは死んでる”。それで千空ちゃんは助かる」
「ククク、も〜しそうしてくれると実におありがてえ」
「俺はな〜んのポリシーもない、世界一ペラッペラな男だ。可愛い子たちと楽しく暮らせりゃそれでいい。司が死のうが、千空ちゃんが死のうが、知ったこっちゃない」
『いかにも軽薄な男が言いそうなセリフって感じ…』
私は腕を組んで呟く
「俺は誰を切ってでも勝ち馬に乗る!迷ってんだよ〜。司を裏切って千空ちゃんの味方につくのか!!司帝国vs科学王国!勝つのはどっちかね〜?」
「あ゛?決まってんじゃねえかそんなもん。科学王国だ!!」
『(これが16歳と19歳の会話だぜ…?信じられねえだろ…?)』
「おおおおおおお!!!ついに…!!」
鉄の完成だ
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作者名:胡瓜 | 作成日時:2023年8月28日 1時