【ハイキュー!!】猫、付き合い始めました【菅原孝支】 (ページ23)

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４７捕まる　貴女side ページ23

目の前で孝支が笑ってる

何だろう…いつもと違うはかない笑顔

何だろう…このままじゃいけない気がする

孝支はぼそっと何かを言って遠ざかっていく

孝支!!待って孝支!!行かないで

ダメだ…行かせちゃだめだ…もう二度と戻ってこない気がする

言っちゃいけない!!戻って来て孝支

『行かないで!!』

薄暗い部屋で目を覚ました

あの夢…なんだったんだろう

なんだかとってもリアルだった気がする

『…どうしよう…すごい汗』

気持ちが悪い

この部屋にシャワールームはなかったはず…この時間だと大浴場は開いていないだろうし

着替えてジュースでも買ってこよう

買えの浴衣に着替えて部屋を出る

廊下の自販機を眺める

効果を入れるとボタンを押して出てきた缶をとろうと屈む

缶を掴んで立ち上がる

ビリッ

首に電撃がはしる。ぐらりと体が傾き床に倒れこむ

開いていない缶ジュースが床に落ちて音を立てた

「やったか…よし運ぶぞ」

「まさか一人でいるとはな…」

自分の周りを数人の男たちが歩き回る

ふわっと体が浮き上がり担ぎ上げられる

「あ…起きてるじゃん…気絶させとけって言ったのに…」

一人の男がそう言って私の口にハンカチを押し当てる

びっくりしたのもつかの間すぐに意識が遠のいた

目が覚めた

視界は真っ暗どうやら目隠しをされているようだ

手足も縛られている

どうすればいいか分からず起きた時の体制のまま固まっているといきなり目隠しが外される

視界が開けたことで見た者は…

「あ…起きた?」

高校生くらいの男の子

「あはは…そんなに驚かないでよ、とって食うわけじゃないんだから」

『ここは…ここは何処ですか…』

男の子は一瞬驚いた顔をして笑いながらこう言った

「…すごいね君！誘拐されてこんなこと言うの君が初めてだよ」

『ゆ…誘拐?!…そんな外に出してください！！私は帰んないといけないんです』

私か必死にそういうと彼はまた笑う

「そう焦らないでいいって…あ…俺、恭介な君は？」

『はあ？』

恭「名前だよ名前！君なんて名前？」

『馬鹿ですか？普通言わないでしょう？』

恭介さんは黙り込んで少し考えるとまた口を開いた

恭「じゃあ君は琥珀な？いいだろ？これから琥珀って呼ぶな?」

『ええ?!なんでですか?!』

恭「きまりな」

『ちょ…人の話聞いてください』

ガチャ

後ろのドアが開く

恭介さんの表情がぐっと厳しくなった

男の人が入ってきて協賛に何か耳打ちする

微か聞こえた内容…自分の耳を疑った