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ねーちゃんが捕えた
はじめて、ねーちゃんがテレビで大きく映ったのもその時だ。
心葉｢……全て、私の責任です｣
カメラのフラッシュ。下衆な質問をするマスコミ。真摯に答えるも、粗を掘られていき荒れていくSNS。
母｢ほんま、鈍臭いわ｣
私の、隣にいる母の言葉には耳を疑った。
【
【そもそも、プリズンレディ綺麗事ばっかで嫌いだったんだよな】
【どうやって落とし前付けるつもりなんでしょうね】
【関西の恥や。もう、ファットガムしか勝たん！】
何も知らない癖に、知った風になって語るSNSも。
｢お前！ プリズンレディの妹なんやろ！ お前のネーチャンざーこ！｣
｢やめたれって。事実言われたら泣いてまうで｣
｢お前が一番ヤバイって｣
何も知らない癖に、笑うお前らも。
大嫌いや。
『お前が！ お前らが！ ねーちゃんの何知って物言うとんねん！』
小学生六年生。人生で初めて喧嘩した。学校に迎えに来て、平謝りしていた母は、車に乗った途端私の頬をぶった。
その時、やっと分かった。ねーちゃんの味方は私だけや。私しか、おらんのや。
ヒーローになっても、傷付くんや。死ぬ気の努力も無かったことにして笑うんや。
その日、数ヶ月ぶりに私の携帯がなった。
"ねーちゃん"
ホーム画面に浮かぶ文字を見て、慌てて携帯を耳に当てる。
『ねーちゃん！ ねーちゃん！ 大丈夫なん!?』
心葉｢久しぶり。なんも連絡よこさんで、ごめんなぁ｣
『そんなんええ！ 帰ってきて。ヒーローなんかもうせんでいい！ せんでええから！』
心葉｢……｣
ねーちゃんは、私の言葉を聞いて押し黙った。
心葉｢ありがとなぁ。A。でもな。でも、もう。あかんかも｣
『……え』
その瞬間、プツッと通話が切れた。何度掛け直しても着信拒否をされているのか全く繋がらない。
『ねーちゃん！ ねーちゃん！』
母｢うるさいなぁ！ 何騒いどんねん｣
『うるさいのはお前や！ くそばばあ！』
……次の日。ねーちゃんの。プリズンレディの事務所から、ねーちゃんの姿が消えたと報道された。痕跡もなく綺麗に消えたらしい。
その時、決めた。
ねーちゃんが、ヒーローやらんでもいい世界に。
ねーちゃんが、罪悪感なんか感じやんでいい世界に。
私が作り替えないとあかんのやって。
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ナギサ(プロフ) - 息抜きでここまでスゴイ小説がかけるとかヤバすぎます……。檻守ちゃんとはまた違う魅力のある女主ちゃんでとてつもなく好きです。最後らへんでちゃんと素直に爆豪に気持ちを伝えられてるところが1番好きでした✨ (4月8日 9時) (
レス) id: f18589988d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みすじ。 | 作成日時：2024年3月4日 17時
