花屋の店主は実は公安警察

19 ページ20

花屋と公安警察と組織を初めて早2年。

慣れない日々がやっと少し慣れてきた。
相変わらず花屋には超常連の松田さんと常連の萩原さん、たまに伊達さんが来てくれている。
最近では色男たちを人目見ようと女の子たちが花を買いに来る。基本駄弁るのが目的だったけど徐々に仕事を手伝うようになってくれて｢休みはちゃんと休んでください！｣というと｢好きでやってんの｣と特に松田さんが言う。
売上が上がって嬉しいけれど彼ら頼りになっているのが少々悔しい。

変わったことといえば、幼なじみの佐藤美和子が警察官になったこと。
幼なじみとして祝いの花束を送ったら喜んでもらえた。
成績優秀だと聞いているからきっとすぐに刑事になるだろうな。

A「松田さん店番ありがとうございます！」

松田「常連サマに任せな！」

すっかり花屋のエプロン姿が様になっている。

A「本当に爆弾と花にどう頭の中でマッチしたのか未だにサッパリです」

私の仕事姿を見て覚えたんだろう、もうどっちが店主でお手伝いなのかわからない程センスも良いし手際がいい。ただ接客態度は私がまだ上かな？

A「頻繁に来過ぎると言われたりしないんですか？」

松田「別に、Aはあんのかよ」

A「最近付き合っているだのなんだのって私は聞かれますよ」

爆笑する松田さん。俺がAと？
いやそれも失礼…。

松田「みんなここが気に入ってるみてーでよ」

入荷した花たちを並べながら言う。
みんなって？

松田「中々揃わねーんだ忙しくて、萩や班長はともかく零と景なんか特にな…メールも電話も寄越さねぇ｣

こっちはコロ死にしてないか心配してるのに、何がちゃんとメールは見てるだハラタツ…。

松田｢…でも、ここならいつか来てりゃあ会える。同窓会も出来るし、立ち寄ったのが1人だとしてもAに聞きゃあ無事を確認出来る」

大好きなんですね、皆さんが。
結構いい事考えてるんだな松田さんって、と関心した。

松田「ま、俺が居ないと店が潰れるだろ？それは困るんでね！！」

取り消します。

松田「なんだよその顔は！事実だろぉが！」

客｢また始まったよ夫婦喧嘩｣

客｢今日はどっちが勝つのかな？｣

お客さんのニヤニヤ視線が注がれる。
そうですよ！松田さんのお陰なんで早くそのラッピング済ませてください！と強制終了した。

夕方。
お店を片付けて鍵を閉めると松田さんは肘を着いてうたた寝していた。

20→←18

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す