４．村田麻理子の夏休み part２ ページ19
「はいはい、凄いなー」
棒読み過ぎません？
「ヒドイ!!」
ムッとしてほっぺを膨らますものの、
―――ぷすっ
「なっ！」
片手で両頬をつかまれ、あっけなく空気が抜けた。
「佐々木君がノリ悪いから怒ってるのにー!!」
「だから凄いって言ってるだろ？ってか何だ今の迫力に欠ける怒り方」
「・・・・・・。」
迫力に欠けるとか言われても・・・
別にそんな本気で怒ってないし・・・
「・・・そんなの、ただ可愛いだけだろ」
「え？」
佐々木君の口からこぼれた言葉に思わず耳を疑う。
「・・・なんでもねえよ。ほら、行くぞ」
「・・・・・・。」
「腹減ったな。なんか食うか」
「うん」
佐々木君の耳が赤くなってる気がして、こっちまでなんだかドキドキしてしまう。
「焼きそば食べたい。あとたこ焼き。それから、綿あめ」
「・・・お前、全部の屋台制覇するつもりだろ。」
おそるおそる、といった感じに尋ねられる。
「・・・バレた？」
「・・・マジか。」
私のお腹、というか胃袋は底なしなのだ!!
「フランクフルトも食べる！リンゴ飴も！」
「・・・・・・。」
「ね、あそこポテト売ってる!!行こ？」
「・・・お前、本気で制覇すんの？」
「もっちろん!!」
「・・・・・・。」
あ、今、引いたでしょ？
「・・・女のコらしくなくてごめんね？」
「・・・・・・。」
言葉失っちゃってんじゃん・・・
やっぱ私、もっと女のコっぽい方が良いよね・・・
「や、やっぱり制覇はやめようかな・・・」
「・・・おもしれえ」
「え？」
今佐々木君、面白いって言った？
「やってやろうじゃねえの。屋台制覇」
「・・・ホント？」
「先ギブった方がなんか奢るってことで」
「じゃあ、かき氷が良い!!」
「了解。ってか勝つ気満々」
「まあね」
なんか、俄然燃えてきた。
「よーし、じゃあ最初は・・・」
「フランクフルト」
「よし！じゃ行こう!!」
屋台めがけて走りだすと、
「待て」
「え？」
やっぱ行きたくなくなった？
不安になって振り返る。
「―――イデっ!!」
肩に鈍痛が走った。
「すみませんっ！」
男の人が私を睨んで通り過ぎていく。
「・・・ほらな、よそ見してたら危ねえだろ」
「うん・・・」
痛かった・・・。
ってか佐々木君が待てとか言うからでしょ!?
「・・・行くぞ。」
「え、・・・っ!!」
佐々木君が私の手首を掴んで歩き出す。
「コケるなよ？」
「う、うん・・・」
鼓動がうるさいのを必死に抑える。
掴まれた手首がやけに熱い。
４．村田麻理子の夏休み part３→←４．村田麻理子の夏休み part１
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーフラワー（恋愛編）
リナリア（：この恋に気づいて）
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Julia(プロフ) - 由佳七助さん» ありがとうございます！これからも応援よろしくお願いします！ (2015年11月18日 20時) (
レス) id: 6839502298 (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - かにゃらさん» コメントありがとうございます！精一杯書かせていただきますので、これからもよろしくお願いします！ (2015年11月18日 20時) (レス) id: 6839502298 (このIDを非表示/違反報告)
由佳七助(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも楽しみにしてます(^-^) (2015年11月17日 22時) (レス) id: bebc3960bd (このIDを非表示/違反報告)
かにゃら(プロフ) - 続編おめでとうございます！ (2015年11月17日 22時) (レス) id: be96a66f4c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Julia | 作成日時：2015年11月17日 20時
