かわいい１１ ページ12
「はあ・・・」
・・・なんでこうなった？
そりゃあ確かに俺は、人付き合い苦手だし？
なんでAみたいな彼女ができたのかも今となっては分からない。
Aは友達も多いし、天然に見えて気は使える方だし、
カレシ候補なんていくらでもいたはずだ。
「・・・はあ。」
考えれば考えるほど、どうしたらいいのか分からない。
「おーい？中村？」
「・・・神田」
「隣、いい？」
うん、と俺が答える前からすでに俺の隣に座る女。
高校からの同級生で、神田桜子という。
「深ーいため息なんかついちゃって、恋のお悩みですかあ？」
「・・・・・・。」
「え、うそマジで？」
「・・・悪いかよ」
カレシと仲睦まじいお前には、到底わからねえわな。
「え、なに、もしかして例のカノジョ？」
「・・・まあ。」
「やー、あの中村が？悩み？しかも恋愛!!」
アッハッハッハと声を立てて笑う神田に、
講堂内にいる生徒の視線が集まる。
「人の悩みがそんなに楽しいか？」
ってか、"あの"ってなんだよ？
「いや、中村だからだよ」
「俺だからなんだよ？」
「だって高校の時のアンタときたら・・・っぷ、」
「・・・おい、それで笑いこらえてるつもりか？」
口に手をやり、肩を震わす彼女に言い放つ。
ホント失礼な奴だ。
昔っからあっけらかんとしていて、
男みたいにサバサバしてて。
男女双方から人気があって。
「・・・お前そういえば、女子のファンクラブあったよな」
「あー、そんなのもあったねー」
懐かしー、と今でこそ笑顔を見せる彼女だが、
その当時は大変だった。
熱烈なファンからのストーカー被害、窃盗、その他諸々・・・
同性である、ということが何よりもツラい。
見かけ上、仲のいい友達にしか見えないからだ。
盗撮だって、仲のいい友達同士の写真の取り合いっこにしか見えない。
傍観者の俺ら男子たちからしてみれば、
自分は絶対に体験したくない、相当恐ろしいものだった。
神田だって、相当苦しかったはずだ。
「って私の話はどーでもいーの！中村の話じゃん」
「話っつっても、俺は特に何にも・・・」
ただ、どうしたらいいのか分からないだけ。
分からないから、そもそも何を悩んでたのかも分からなくなってきた。
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Julia(プロフ) - ちょこカフェさん» レス遅くなってすみません＞＜コメントありがとうございます!!更新頑張ります(*ﾉωﾉ) (2016年8月29日 1時) (
レス) id: e3e9f9f794 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこカフェ - 面白いです！頑張ってくださいね！ (2016年8月27日 15時) (レス) id: ab8cdc86fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Julia | 作成日時：2016年5月26日 22時
