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story1 ページ2




((Ryoske side))



一目惚れだった。

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今日は撮影が順調に進んだうえに、新しい仕事が決まった。

夜空の星はいつもより輝いて見えて、今の気分にぴったりだった。


上機嫌で、穴場スポットにあるお気に入りのカフェへ。



この時間は閉店間際で、いつも客は俺1人。

でも、今日は俺のお決まりの席の2つ隣に、ロングヘアの女の子がいた。


ネットで拡散なんかされたら、俺のお気に入りのカフェでくつろげなくなると心配したけれど、今日はどうしてもカフェに行きたかった。


マスター「山田さん、いらっしゃいませ。」


涼介「いつものお願いします」


女の子を気にしつつもマスターにパンケーキを注文する。


11時。深夜手前のこの時間に女の子が1人。

どこか悲しげに紅茶を飲んでいた。


悲しげな顔でも、彼女はとてもキレイで、きっと笑ったらもっと可愛いんだろうなぁなんて想像してしまう。


気づけば俺の頭の中は彼女でいっぱいだった。


はじめは話しかけられるかと思っていたけど、彼女はずっと俯いて、ちびちびと紅茶をのむだけだった。


しばらくすると彼女のマグカップは空になった。


そして、彼女は空になったカップをずっと、悲しそうに見つめていた。


マスター「お2人とも、閉店の時間でございます。」


彼女はハッと顔をあげて会計を済ませ、“ごちそうさまでした”と微笑んだ。


その悲しげな笑顔が俺を突き動かした。


涼介「あ、あのっ....!」


キレイな髪をなびかせて振り向いた彼女。


涼介「よ、良かったら明日、またこのカフェで会いませんか....?」


A「....私、明日もまた、ここにいますね。」


より一層、悲しそうに微笑んだ。

その顔は今にも涙が零れそうで、でも、どこか諦めたような、寂しそうな笑顔だった。



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作者名:ぽぽ | 作成日時:2018年5月19日 18時

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