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((Ryoske side))
侑李「涼介、今日ご飯行こ!もちろん涼介の奢りで。」
涼介「今日どうしても外せない予定があって。悪いな、知念。」
侑李「あっそ....別にいいもん....大貴ー!!」
知念の誘いを断った上に、大貴に泣きつく知念を庇うこともしないで、メンバーに驚かれながら楽屋を飛び出した。
長引いてしまった撮影。今日も閉店時間までいるのかなぁ、なんて思いながらカフェへ急ぐ。
入口から中を覗けば彼女が昨日の席にいる。
今日は昨日よりも笑顔で、俺のお気に入りのパンケーキを食べていた。
涼介「....こんばんわ。」
A「あ、昨日の....」
涼介「あ、僕、山田って言います。」
彼女は柔らかく微笑んだ。
A「Aです。」
涼介「あの、僕のこと知ってたりします?」
A「もちろんですよ。だって、昨日会ったじゃないですか」
涼介「昨日....あ....ですよね!」
映画やドラマに興味のありそうな若い世代の彼女にまだ知られてないなんて、少し驚いた。
でも、俺が芸能人だと知らなくても、今日、カフェで待っていてくれたことが嬉しかった。
涼介「あ、あの....良かったら連絡先、交換しませんか....?」
出会って2日目で連絡先聞くなんて軽いと思われてさけられても仕方がないのに、彼女は快く携帯を差し出した。
A「いいですよ。」
また切なげに微笑んだ。
涼介「今日はパンケーキなんですね。」
A「昨日、山田さんが食べてるの見たら、美味しそうで....つい。....あ、気に障ったらごめんなさい。」
涼介「むしろ僕の好きな、マスターのパンケーキの美味しさを他の人にも知ってもらえて嬉しいです。」
少し恥ずかしそうに微笑みながらも、パンケーキをまた1口頬張る。
自然と口角の上がる彼女の笑顔が愛おしく思えた。
マスター「山田さんもいつものパンケーキになさいます?」
涼介「お願いします。」
その日のマスターのパンケーキは今までで1番、甘くて柔らかかった。
Aさんの連絡先をもらった俺は、次の朝、すぐにお誘いのメッセージを送った。
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2018年5月19日 18時