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才加を庇うようにこちらも攻撃、相殺した。
敵の艦体が大きな爆風に遮られて見えなくなったとき、一瞬気を抜いたのを敵は見逃さなかったようだ。新たな有人機を出撃させると銃口をウチへ向ける。
突然のことで反応が遅れてしまう。正面からまともに攻撃を受けてしまった。LASは大破して爆発。やばい、と思って
『たかみな！』／『たかみなーっ！』
ノイズが入りまくって、才加と佐江の声があまり聞こえない。なんだか頭もぼーっとする。目の前も暗くてよく見えない。
背後から影のようなものが迫っていた。ウチ、捕まえられちゃうのかな……。何も出来ずに返り討ちにあって。頼られるキャプテンのはずが真っ先に落ちて。
『たかみなさぁーーーん！！』
「……あ、彼方………」
『たかみな、たかみな！』
忙しない佐江の声も聞こえた。返事……できなかったからだ。心配かけたし、的確な指示もできなかった。後で謝らないと……
宇宙に投げ出された浮遊感がそこで止まる。彼方の機体がウチをキャッチしてくれたみたい。
『たかみな機、
『了解。回収にシャトルを向かわせます』
DESの機体から離れた安全宙域まで来たところで、彼方はウチを後方に任せて戦闘域に一目散に向かう。ツバサさんの止める声もお構い無しだ。
緑、ピンク。小さくても分かる、あれはキララの輝き。頭の傷口から溢れた血液が無重力で空気中に浮かんでいた。その向こう側に見える……。ひとつ、ふたつだけじゃない。
「キララが、彼方を照らしてる」
彼方こそが……【高橋みなみ】だって、照らしてる。悔しさに悲しさが勝る。手が震える。目頭が熱い。視界も、段々ぼやけて。彼方へ群がるように沢山のキララが宇宙に集うのを見たら色々耐えられなくて私は目を閉じた。
暗闇の中で、彼方が「たかみなさん、たかみなさん」って。私を必死に呼ぶような声が聞こえた気がした。
「違う……」
それは、私の名前じゃない…………
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158# あの子はあの子で→←156#『たかみな』は誰の名前？
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2022年10月21日 14時
