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消えてしまったメンバーを助けるためにもセンターノヴァが必要と考えた。みぃちゃんとツバサさんの狙いと、優子さんの夢。利害の一致と言うやつだ。
本音をいえば、短絡的というかなんというか。歴史を繰り返すリスクだって理解していたはず。それでも助けたいと思ってしまった。…………それは、彼女も。だけどお二人と違うのは、自己犠牲心。凪沙が立ち上がる。
「助けることができるんですか……！？ 誰かがセンターノヴァになれば、優子さんを助けることができるんですか……！」
「………………。可能性はあるわ」
「…………！」
生きてる、助けることができるかもしれない。
新しい希望を見つけた。そんなように。凪沙は初めて口を開けて笑顔を見せた。右隣のまりこ様は心配そうに彼女を見上げるが『それより、自分よりも』と思う凪沙は気づかない。
それと。空気の読めない発言はあえて控えるけれど。優子さんはセンターノヴァになることを望んでいた。向こう側の世界に呼ばれたことが覚醒したという証明だ。だからこそ、優子さんは『助け』を欲しているのかな。
あっちゃんも、とも〜みも、他にも沢山。6代目ゆいはんさんがたどり着けなかった場所に届いたメンバーたちが、私たちの助けを待っている？ 違和感がすごい。まだ、気づいていないことがあるような気がした。
..
その頃、秋葉星は。空はすっかり闇に覆われていた。ともちんたちメンバーや住民が避難してきた神殿へ通じる扉の近くにはゾディアックの研究員、そして彼らの狙いを知る一部兵士が銃を構えていた。制圧し、侵入してからずっとだ。扉を破壊して中に入ろうとあの手この手を繰り返す。
だが壁は隔たれたまま。傷がつく気配もない。ついにはミサイルぐらい威力のある爆発物まで持ち出した。劇場の外までズシーンと地響きが及ぶ。辺りが黒煙に覆われるほど、だというのに。この方法もダメだった。
「これは……バリアか？」
侵入を断固として拒否する。先聖センセイの意志が形となり、発動したのだろう。…………敵からの攻撃は、神殿に避難したメンバーや住民たちにも聞こえていた。ここには窓がない。どれほどの時間が経ったのか。手元の携帯でもう夜だと知った。
あれから、メンバーはずっと怪我人の手当に奔走。戦闘のさなかに駆けつけたWOTAも、自分はかすり傷だからと協力していた。あちらこちらから「大丈夫ですか」「しっかりしろ」という声が上がっている。
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2023年10月22日 13時
