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▼Kanata
食堂を後にした三人。わたしと麻里子、真琴は艦長室へやってきた。ちなみにツバサさんには事前に一報を入れている。コンコンとノックをすれば牛山先生が開けてくれて、中へと促される。
テントを張った後から姿が見えないと思っていた葵平先生とみぃちゃんさんもここにはいた。差し入れが届いたということで、皆さんは交代で休憩を取ることに。作業の手は止められない。少しでも早く秋葉星を奪還するためだ。
「芽衣さん、おつかれさまです」
「ありがとう。麻里子ちゃん」
先に食事を済ませるのはツバサさん。更にはオペレーターの芽衣さんと咲夜さん。少しの間お二人が抜ける穴は、葵平先生とみぃちゃんさんが代わりに入るらしい。
わたしはツバサさんに。真琴は咲夜さんに。麻里子は……芽衣さんに。あいつ、顔に気持ちが溢れ出ている。そうだ。普段は皆さんと顔を合わせることはなく、良い機会だし真琴に紹介しよう。
「真琴。今、麻里子と話しているのが金元芽衣さんね。昨年00を卒業した元メンバー、8代目
「うえぇっ、先輩！？」
「うん。ちなみにさっき真琴が食事を渡した人も……」
「彼方待って待って！ それはわたしから！ あなたのハートを、ズッキィ〜ン、ドッキィ〜ン。心の癒しになりたい、心の天使。元11代目
まさか、オリジナルらぶたんのキャッチフレーズで自己紹介してくれるなんて。あの頃とは異なり、眼鏡をかけているけれど、言われたら面影があるでしょ？
そのまま立ち話。後から休憩するため、今も修復作業を行ってくれている他の方を咲夜さんが指差す。背中しか見えないけれど向かって右が茅野真緒さん、元6代目藤田奈那。左が音無志希さん、元4代目
元なかやんさん以外のお三人。皆さんはわたしたち75期が入ってから卒業したメンバーだ。そして……
「私だけなのかな。新しい麻里子はちゃっかりしてるね」
「真緒さんだけじゃないです。わたしも思いましたから」
「え？ え？ どういうことですか〜？」
分かってないのは真琴だけ。それもそっか。
麻里子は元々、襲名にこだわりを持たない側だった。だから何にも言わないし、卒業もしたから言っていない。目を丸くする後輩にわたしは答えを教える。
「芽衣さんは、麻里子の推しメンなんだよ」
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2023年10月22日 13時
