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他の候補生は真面目な友歌に呆れて、あたしたちだけで行くと言って去っていった。いい子ぶりっ子、ああいうのムカつく。聞こえるように悪口を吐き捨てて。
ううん。それより。友歌がさっき言ったことは、友歌の言葉じゃない。
「智恵理と同じこと言っちゃった……」
全部に文句を言って『わたしたちに出来るわけない』。友歌だけじゃない。わたしも織音もそればかり。ツバサさんが言ったからしょうがなくやってる。そんな感じだった。
その様子を見ていた智恵理からしたら、今の友歌は良い気なんてしない。でも、それは友歌自身が一番痛感しているはずだ。背中を壁に預けて、肩を震わせる。いつも強気な友歌が落ち込んで涙を零した。
「分かってるんだ。智恵理は、間違ってないって。でも、なんか……なんか、さ、」
わたしは静かに泣きじゃくる友歌の肩を抱いた。言いたいことはあるのにまとまらない。わたしも、何も言わなかった。
▽
ここなら宇宙がよく見える。人の通りも無さそうだ。
周りが寝静まったであろう真夜中に、部屋を抜け出した。無重力の区画を抜けて歩いていたらいい場所を見つける。窓前の、人一人が寄りかかれるようなところに腰を下ろした。
携帯から動画を再生。聞きなれた音楽がここら一帯に流れる。落ち着かないとき、もしくは大事なことを控えているときのルーティーン。やっぱり、いい。
「久しぶりに聴いたな。『Blue rose』」
「……たかみなさん？」
「ゆきりんに怒られるよ。傷を治すためにも寝なって。それに睡眠不足じゃ戦いも難しいし肌にも悪い」
そうですね。それだけ返す。
会話が途絶えても、動画からは変わらずに音楽が続く。たかみなさんは一曲終わるまで黙ったままだった。
「あのとき言ってたのはどういうことかなって」
「私が研究生でもないのに気にかけるんですね。さすがたかみなさん。落ちたら、それで縁は終わるのに」
「君、落ちる気なんて更々ないでしょ。仲間のためにDESに立ち向かってたし。殆どの子たちはまずそこから始めないといけないのにあんたは既にそれをクリアしていた」
痛いところを突いてくる。やはり00のリーダーだ。よく見てる。見られてる。
まあいいか。深夜のテンションで口が緩んでも。
「実家にいると窮屈で。どんどん自分が腐っていく気さえしました。なんのために勉強するのかもわからなくなったとき、77期募集を知ったんです」
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ひな(プロフ) - 東雲れーたさん» これから続編に向かうところです！！とても好きです😭✨ 全部が全部脳内で有声再生されるくらい好きなのでこんな素敵な作品に出会えて嬉しいです....！ (2月2日 4時) (
レス) @page50 id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
東雲れーた(プロフ) - ひなさん» 当作品を読んでいただいてありがとうございます！ 放映当時のワクワクはもちろん、当作品ならではの展開もまとめて楽しんでいただけたら幸いです。 (1月31日 5時) (レス) id: 35709d1cf1 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 00の作品に出会えたことがすごく嬉しいです...小さい頃から大好きなアニメだったので感慨深い.... (1月30日 22時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲れーた | 作成日時：2022年6月30日 15時
