桃色彼氏さん (ページ1)

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溶けちゃいそうページ1

Aside

ミーン . ミーン . とセミの鳴き声が

うるさいくらいに耳に響く今日。

今年１番の暑さなのではないかとおもう

ほど今日はかなり暑い。

｢暑すぎだってば …… ｣

冷房をつけているのにもかかわらず暑い。

｢あ、そういえば …… もときくん、」

暑さに気をとられていたら

もときくんの存在を忘れていた。

今日は撮影も何もないから家に居るはず。

｢ … んーっ！もときくん探しにでも

いきますか｣

とりあえず全ての部屋に行ってみたけど

もときくんの姿はない。

｢どこ行ったんだろ。｣

絶対に家に居るはずなのに ……

そう思いながらまたリビングに戻ると、

｢え、あ … もときくん、？｣

さっきまで居なかった彼がいた。

｢え、どこ行ってたの、？｣

『ん？どこって、家に居たけど … 』

｢うそ、すれ違ってたのか … ｣

なんだ、そういうことか。

もときくんはへ？と何があったのか

わからない様子。

わたしがずっときみを探してたんですよ、

それにしても ……… きょうは暑い

｢ねえもときくん、暑くない？

わたし、溶けちゃいそう笑｣

するともときくんはグミを口に入れた。

いつも持ち歩いてるお気に入りのグミ。

『 A 、こっちきて。』

わたしはもときくんが座っている

ソファーに腰を下ろした。

もときくんと、隣同士。

それだけでもますます身体が暑くなってきた。

『 A 。』

名前を呼ばれるだけでも耳がじーんと

赤くなっていくのがわかった。

｢な、なに？どうしたの … ？｣

シーンと間に沈黙が流れる。

何か喋って …

『 … ふふっ。

Aってば、どうしたの？

耳まっかっかだよ、？笑』

もときくんが小さく笑いながら

わたしに近づいてきた。

さっきまで距離ができてたのに ……

｢ちょっ … と。近いって、もときくん｣

だけどもときくんは余裕そう。

『ちょっと我慢してね … ？』

するともときくんはわたしに

熱いキスをしてきた。

ただのキスじゃない、深いキス。

お互いの愛を確かめるように

ゆっくりと舌を滑らせる。

『 … ｯ … はあっ！』

｢んっ … ！｣

一瞬暖かい感触のものが入ってきた。

柔らかくて、甘い彼のグミ。

『溶けちゃったねA 』

あーあ。

もときくんのせいで溶けちゃった ___