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食欲がなくなったのは好みじゃない香りが残ってるから。
とてもじゃないけど、食べられそうにない。
トレイへ箸を戻すとカチャンと音が立って、隣のテテが恐る恐る振り返ってきた。
TH「・・・ヌ、ヌナ？」
「・・・ご馳走さま」
SR「行く？んじゃあたしも、」
TH「えっ、ちょっと待って！ち、違うから！ほんと、なんか、」
「・・・飲んでたって言ってたね。あの子と、か」
TH「いやいやいや！！違うってば！聞いてっ、」
必死に説明しようとするテテを遮って立ち上がれば、私の腕にしがみ付いてきた。
TH「お願いっ、ほんとに違うんだって！あ、違くないかもだけど、」←
「は？」
TH「いやいや！えっと、テミンさんのとこ行って飲んでて、気付けば居たっていうか、」
SR「ストーカーかよ」←
「それな」←
TH「そうなの！？」←
‘でも飲んだだけだよ！？’と半泣きのテテと、これは面白くなってきたと顔に書いてあるサラ。
この様子だと本意ではなかったのかもしれないけど。
テテって呼んでって何。
甘えてきたって何よ。
まさか昨日の夜、悶々と考えてたのは私だけだったのか。
・・・やってらんねぇわ、マジで。
TH「ね、Aヌナ？ほんと違うんだよ、俺、結構飲んじゃって、」
「酔ってたから？だから甘えたの？それじゃ私も酔っぱらって気付いたら居る誰かに甘えていいワケ？」
TH「は！？誰に甘えるの！？ダメ！！」←
「同じことじゃない。意味わかんない。もう行くわ、」
頭に血が上ってるのはわかってるけど、どうにも止められない。
テテを振りほどいてトレイを持つと、サラも立ち上がろうとするから首を横に振って一人で行きたい事を伝えれば、黙って理解を示してくれて。
TH「ヌナっ、」
「・・・あー、次はお泊りだっけ？」
TH「へっ！？し、しないしないっ！！行きま、」
「行くなら先に教えてね？・・・荷物、放り出しておく♡」
青筋立てつつにっこり微笑めば、サーっと蒼褪めていくテテ。
さっさと返却コーナーに歩き出せば、遅れて後ろから‘ヌナぁ・・・！’と声が聞こえた気がするけど、無視を決め込んでカフェテリアを出る。
私の寂しかった昨日はなんだったんだよ。
帰って来てくれて、仲直り出来て嬉しかったのに。
・・・ちゃんと話して、それでも傍に居てって言うつもりだったのに。
「・・・別に私じゃなくてもいいんじゃん、」
やだな、苛々してる気持ちの隅っこに暗い気持ちが潜んでる。
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みあも(プロフ) - こんにちは！クズ元カレと再会したシーンでは思わず泣いてしまいました。テテの包み込む優しさに涙が(;;)本当に素敵で大好きな作品です。この作品に出会えてよかったです。ありがとうございました！ (2021年6月7日 9時) (
レス) id: 2123f5cbc8 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - 最高でした。所々、私自身も涙を流してしまいました。。。 感動的で時に少しHな部分もあってすごく楽しめました。ありがとうございました。 (2021年3月30日 17時) (レス) id: b5b319fcf8 (このIDを非表示/違反報告)
りーりー - 早く結ばれろって毒付いてたけど(すみませーんw)好きな人＝付き合いたい人とは違うって思いました。← (2019年10月5日 7時) (レス) id: 37e0abcb10 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 長くなってしまいましたがこんな素晴らしい作品を読ませていただいて心から感謝します。これからのアウラ様の幸せを願っています！ (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 共感できるし、何より自分も子供好きだからこそ辛い事とかも…そんな寂しさから何となく男の人を求めてしまうのも、軽い関係だけで終わらせたいと思うのも。何だか自分語りみたいになってしまって申し訳ないのですが夜にギャン泣きしてしまうくらいには感動したので (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アウラ
| 作成日時：2017年11月11日 21時
