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薄暗い間接照明だけの部屋にこもる二人分の熱と、浅く繰り返す彼と私の息づかい。
上目遣いでテヒョン君を見れば、少し汗ばんだ額に前髪が張り付いていて。
「せっかくお風呂入ったのに、汗かいてる」
TH「・・・はぁ、ヌナも。お風呂いこっか」
そう言いながら私の中から出て行かず、ゆるゆると腰を動かすテヒョン君がちゅ、とキスを落としてくる。
「ねぇ、行くからもう抜いて」
TH「んー、このままもう一回出来そう」←
「バカ言わないで」
キスを繰り返すテヒョン君から顔を背け、身体を捩って起き上がれば、‘ちぇ、抜けちゃった’と後ろから残念そうな声。
聞こえないフリしてさっき使ったバスタオルを巻いて立ち上がる。
う、腰がすでにダルい。
本当に疲れてぐっすりコースじゃないの、これ。
一瞬の反省を生かすことをしないままに身体を重ねた後悔が今更襲ってきて。
それも流すことに決めて向かった浴室はまだ湯気がほのかに残り、さっと身体を流して湯舟に浸かる。
「はぁ・・・、」
大きめについた溜め息も、勝手に流れてくる有線の音楽に呑まれて自分の耳にも届かない。
ああ、またしちゃったよ・・・。
何してんの、私。
あの夜だけのつもりだったのに。
年下だとか、サラの後輩とか、同じ会社だとか、面倒な事ばかりなのに。
それなのに。
そんな事はすっかり頭から抜けて、彼が欲しくなっちゃって。
・・・だって、あの温かさは覚えていたから。
だからって面倒なことに変わりないのに。
自分の事なのに明確な答えも理由も見つからなくて。
もどかしくて、ブクブクと湯舟に鼻下まで浸かる。
TH「俺も入ろ〜」
何も考えてなさそうな彼がご機嫌で入ってくるからお湯が溢れて。
当たり前のように私を背中から抱き込むように座る。
「せーまーいー」
TH「ひーろーいーってば。くっついてれば平気じゃん」
「くっつかないでいいってば。私そういうのいらないの」
TH「えー、イチャつきたくない?」
「うん」←
TH「なんでーー!」
「彼氏じゃないし」
TH「はい!はい!俺、なります!彼氏!!」
「お断りします」
関係を持ったからといって、恋人になるとも限らないんです。
はっきり言わないとね。
TH「きっこえませーん♡」←
・・・聞いてもらわないと意味ないけど。
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じょんくっく - 純愛じゃこりゃ。やられた。最初はただ…うん。でもだんだんほのぼのしてきてまじでやられた。← (2019年10月5日 0時) (レス) id: c461f78c89 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - テミンっていったらSHINeeのテミンしか… (2017年12月3日 22時) (レス) id: 5f77ff8aa9 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん - あいよ!さらばじゃ!続編で会おう!←誰?ww (2017年11月12日 22時) (レス) id: 3d31ebd9bc (このIDを非表示/違反報告)
アウラ(プロフ) - いっちゃんさん» ヌナでしょ!とかミンギュあたりに言われそうで言えないwwwいや、私もコンがこの年末多いから何枚積めるか・・・。雑食は大変だよね(>_<)お互いどこかで当たりますように☆また2でお話ししましょ〜^^ (2017年11月12日 21時) (レス) id: 32a01a5ded (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん - めっちゃ送ってごめんなさいTTオンニも何かのグループ当たったら私の分いってほしい! (2017年11月12日 20時) (レス) id: 3d31ebd9bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アウラ | 作成日時:2017年9月24日 11時