*Bonds*16

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翔side


・


正直，かなりイラッとしたんだ。

あの，松潤の言葉に。


でも，そのイライラを，あまりにも強くぶつけすぎちゃったんじゃないかって。



そう思ってた。


あの日から２日後の雑誌の撮影。

松潤が疲れをため込んでたのは分かってる。

だからこそ，あんな風に強く言ってしまった自分が，少しだけ憎らしい。


ちゃんと………




謝らなきゃ。


今日，楽屋に行ってすぐ。

『ごめんなさい』って。そう，松潤に伝えたい。






＿＿＿けど，『今日』じゃ，もう遅かった……ってことを，知るのは……。



もう少し，あとの話。


・


「お…おはよ。」

やっぱり，緊張する。

震える声で，楽屋を開けたら，
この仕事の前に，個人の撮影があった雅紀がいた。


流れる沈黙。




雅紀と松潤の間に会話はなくて…。


でも，雅紀だって反省してるのは，一目瞭然だった。

心配そうに，何回も何回も松潤に向く視線。




けど，それに気づいていないのか，松潤はソファに座ったまま，
怖いくらい真剣な顔で，台本を読んでた。


今……は，集中してる…のかな。

まだ，話し掛けない方が………いいのかな。




話し掛けるかどうか，１人で迷ってた…。


そんなとき…だった。





「うぅ…，はっ，はぁ…。」


突然，うめき声と，荒い息づかいが…





聞こえてきたんだ。

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