ホグワーツ2度目の学生生活《秘密の部屋②》 (ページ7)

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50年前② ページ7

ダ「こんな遅くに歩き回るとは関心せんのう。」

ト「...僕はただ、噂が本当か自分の目で確かめたかったんです。」

トム・リドルは一見、優秀な生徒そのものだった。
監督生のバッジをつけているし、見た目も頼れる上級生っぽかった。
ただ少し、なんだろうか...僕には異様に見える。

ダ「残念ながら、噂は本当じゃ。」

ト「...学校のことも？学校が閉鎖になったら、僕には帰る家がありません。」

ダ「気持ちはよくわかる。じゃがな、ディペット校長もどうにもできんのじゃ。」

僕とハリーは彼らの会話を黙って聞くことしかできずにいた。

ト「襲撃が止めば、犯人が捕まれば良いんですか？」

その言葉に僕はハッとした。
襲撃...。そうか...秘密の部屋の...。
ハリーがドラコから聞き出したことを前に聞いたが、確か前に部屋が開かれたのは50年前だったな...。
これで完全に合致した。

ダ「...なにかわしに、言いたいことがあるかね？」

ト「...ありません、何も。」

ダ「...それなら良い、お行き。」

...にしてもこの2人、やけに互いを警戒し合ってる気がする。
特にダンブルドア先生のあの目。あの目は僕とハリーに向けられたものと同じだ。
まるで全てを見通すような瞳...相変わらず恐ろしい人だ。

ハ「A...！行こう！」

そう思っているうちにトム・リドルはスタスタとどこかへ行ってしまった。
ハリーはすぐに僕の手を引き彼の後を追う。僕も慌ててその背中を追いかけた。

『このまま行けば...秘密の部屋の場所がわかるかもしれない。』

ハ「うん...。」

トムはローブを翻しながら地下へと進んでゆく。
秘密の部屋らしき場所は一切なく、彼はいくつかの角を曲がった後、一角にある地下牢の扉を開けた。
その手には杖が握られている。猛烈に嫌な予感がした。

ガチャリと開けられた扉の向こう。そこにいたのは大きな男。いや、生徒だった。
しかしどこか見覚えのある姿だった。

ト「ハグリッド。」

答えはすぐに彼の口から告げられた。
隣で僕の手を未だに握っているハリーは一瞬、確かに目を見開いた。
トムはハグリッドに杖を向け、ハグリッドは傍らの箱を素早く閉めた。

ト「君を突き出すよ。そいつは、誰も殺すつもりはなかったとは思うが...。」

ハグ「待ってくれ...！そうじゃねぇんだ！」

ト「死んだ女生徒のご両親が、明日学校に来る。せめて娘さんを殺したヤツを始末しないと...」