ホグワーツ2度目の学生生活《秘密の部屋②》 (ページ3)

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バレンタイン② ページ3

『スネイプ先生...いますか？』

セ「"愛の妙薬"か...！？」

『まさか...！単独授業です！』

あー...セブが完全におかしくなってる。
あいつのせいだ...全てあいつのせいだ...

セ「すまないがMs.クロッカス、我輩は今とても疲れている。授業は明日でも構わんかね？」

『はい...心中お察しします。』

今日は小人たちが学校中を巡回してカードを配っている。
だから僕もあまり出歩きたくはない、部屋でじっとしていたかった。
でも魔法薬学の授業は受けたいから、こうしてセブルスの部屋を訪ねたんだ。

そして僕がここへ来た理由はもうひとつ...。

『あ、あの先生。こんなことがあってからで申し訳ないですが...これ...』

ローブの中から、僕は小さな小包を取り出した。
黒いリボンが巻かれた、中身は見えない小包。

『最近は特にお世話になりましたし...それに、私を教科係に選んでくれてありがとうございます。これはその...日頃の感謝として...。』

セブルスは小包を不思議そうに見つめている。
まさか、毒だと思われてる？いやいや、そんな物騒なものじゃないって...！

『えっと...すみません、嫌なら...無理して受け取らなくても...』

セ「...いや、貰っておこう。」

セブルスは僕の手から小包を受け取ると、それを机の上に置いた。

大丈夫だろうか。
たしかセブルスはこのくらいの甘さが好きだったはず。
...とにかく、これ以上気まずくなる前に退散したい。

『では...私はこれで失礼します。』

セ「待ちたまえ。」

出口へ向かおうと踵を返したところで腕を掴まれる。
突然のことに驚く間もなく、小さな小箱を渡された。

セ「これは礼だ、部屋に戻ってから食べなさい。」

『...え？』

渡された小箱を見る。
これは...僕が昔好きだったチョコレートじゃないか...！
覚えてくれていたのか...！？いや、でも...僕は今ノアじゃなくてAだぞ？

まさか...バレてる！？
これは「お前の正体は既に分かってる」的な...遠回しのメッセージなのか...！？

『あ...ありがとう、ございます...！では...し、失礼します！』

いてもたってもいられず、僕は彼に頭を下げながら部屋を出た。
ダメだ...僕まで頭がおかしくなってる。

...いやいやまさか...たまたま買ってあったチョコレートがこれだっただけだ...。

あまり深くは考えないことにしよう。

それに最近は色々ありすぎたから、今日はなんだか良い1日だった気がする。(朝以外)

あとチョコレートはすごく美味しかった。