ホグワーツ2度目の学生生活《秘密の部屋②》 (ページ2)

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バレンタイン① ページ2

2月14日。
眠い目をこすりながら大広間へ行けば、そこには眠気など一気に覚めるような光景が広がっていた。

『...何？』

大広間一面がピンクに染まっている。
舞ってきたハート型の紙吹雪を手ではらいながら、僕はグリフィンドールのテーブルに向かった。
ハリーは困惑した顔してるし、ロンは吐きそうな顔で突っ伏している。逆にハーマイオニーはなんだか嬉しそうじゃないか。

『やあ君たち...これは一体、どういうこと？』

ハ「A...えっと...」

ロ「見た方が早いと思うよ...。」

ロンが指さした方向は先生たちの席。
そこには誰よりも目を引くピンクの物体が...。

ギ「バレンタインおめでとう！」

ピンクのローブに身を包んだロックハートが、そこにはいた。周りの先生たちとの温度差が半端じゃない。
マクゴナガル先生が見たこともない表情してる。セブルスが...セブが...あんな表情見るのは何十年ぶりだろうか。

ギ「今までのところ46人の皆さんが私にカードをくださいました、ありがとう！そうです。皆さんをちょっと驚かせようと、私がこのようにさせていただきました。」

ロ「...ほらね、見た方が早いだろ？」

ロンがため息混じりに呟いた。
なるほどあの野郎か...。この大広間の有様も全てはあの野郎の仕業か...。

『...ピンク嫌いになりそう。』

ハ「僕も...。」

ギ「しかも、これが全てではありませんよ！」

ロックハートが手を叩く。すると大広間に無愛想な顔した小人が10人くらい入って来た。
あぁ...可哀想に。皆、色々着せられてる。

ギ「私の愛すべき配達キューピッドです！今日は学校中を巡回して、皆さんのバレンタイン・カードを配達します。」

カードだって？
というか一体何故こんなことになってるんだ？

ギ「先生方もこのお祝いのムードにはまりたいと思っていらっしゃるはずです！さあ、スネイプ先生に"愛の妙薬"の作り方を見せてもらってはどうです！ついでにフリットウィック先生ですが、"魅惑の呪文"について私が知っているどの魔法使いよりもよくご存知です。素知らぬ顔して憎いですね！」

こんなに残酷な公開処刑は見たことがない。
フリットウィック先生は両手で顔を覆ってる。
セブルスは...あー...あれはもう完全に殺意だ。

ロ「ハーマイオニー、頼むよ。君まさか、その46人に入ってないだろうな。」

ハー「あー...時間割り、どこだったかしら？」

...こっちもこっちで大変そうだ...。
とにかく、今日はめんどくさい1日になりそうだった。