63 目を閉じ、耳を塞げ ページ18
「お前、スクアーロに言ってたじゃん。『目を逸らしちゃダメな気がする』って」
違うわ『目ェ逸らしたら駄目だと思う』だわ、とぼそり、Aはそう訂正した。やっぱアホだなコイツ…どっちでもいーし。
……そんなアホなことを言っている割に、その目には以前のような輝きは無く、どこか雲っていた。
……晴戦でオカマが負けたときに、Aはそう言っていた。
近くにいたオレとマーモンは勿論、仕事柄耳が良いため変態やオカマ本人だって聞いていたはずだ。ボスは来てないから知らないと思うけど。なんとなく知ってそうだと思う。だってボスだもん。おっと、閑話休題。
自分でそう言ったクセに逃げ出そうとするコイツに、オレは無性にムカついた。
「今更逃げんのかよ。そんなんでヴァリアーが勤まると思ってるなら王子が直々に＿」
『……うるせぇな！！だいたい私はヴァリアーの隊員になった覚えはない！！』
サボテンにしてやるよ、とオレが言おうとしたらそう叫んでAは自身の真っ黒な髪をぐしゃ、と力強く鷲掴みにした。その手は震えている。
マーモンは「Aはいくらヴァリアーに居候しているとはいえ、一般人だよ」と言った。そういえば一般人だったなと思い出す。
けど、そんなの王子にはカンケーないし。
『私は一般人なんだよ……ただのJKで、ただの……』
「何をそんなにこだわるのか知らねーけど、こんなにもオレ達と関わって、戦っておいて今更そんなわけねーし」
「…確かに、それは言えるね。Aは間違いなくヴァリアーの風なんだよ」
『………。
…風がなくったって、別に問題はないんだよなぁ、本来風なんてもの、なかったんだから……』
は？
コイツの言ってることがよく分からなくてどういうことか聞こうとしたら、医療班の隊員が来た。
何邪魔してんだよぶっ殺すぞと思ったが、どうやらオカマが意識を取り戻した模様。
『ルッス姐さんが…？』
Aはただオレを睨んで、恐らくオカマのところへと駆けていった。
………あーあ…どーすっかな。
隣でマーモンが、二回目の深い溜め息をついた。
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しゃけ(プロフ) - アッこれ2年も動いてないんですね……続編に進んでみたものの、続きがないからこれ以上は読みたくないという気持ちがあって本当もったいないです…… (2020年5月26日 20時) (
レス) id: 9cd1e2c3d2 (このIDを非表示/違反報告)
サトー(プロフ) - 桜さん» お久しぶりです、いつもコメントありがとうございます！相変わらずの更新ペースですが頑張ります… (2018年1月25日 0時) (レス) id: 6beedd7056 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - お久しぶりです！ 霧戦終わりましたね。残るはあの守護者戦。どうなるかドキドキです！ 無理せず自分ペースで更新してくださいね。待ってます！ (2018年1月24日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
サトー(プロフ) - 桜さん» 更新遅れてしまってすみません…あとありがとうございます！絡みを考えるのが一番楽しいです (2017年10月7日 22時) (レス) id: 06798f4f12 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 待ってましたー！ 本当に一話ごとで笑ってますｗ ボスとの絡みが楽しいですね！ これからも応援してます！ (2017年10月7日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サトー | 作成日時：2017年4月6日 10時
