62 行かない ページ17
「CD？何それ、暗号？」
「さあね、こんなことは初めてさ。どーやら相手は僕と同じ特殊な人間らしい」
マーモンがそういうと、うししっと何故か笑い出した。ベルは謎に包まれたマーモンの力が気になる様子。
…ああ、そういえばXANXUSさんに力を使うことの許可を取っていたな、と思い出す。
あのときの私はひたすら抜け殻のように呆然としていたので会話は聞き取れていないが、ベルがそれをとても楽しみにしているということはよく分かった。
「ただで見せる気はないよ。今晩の勝負も見物料くれなきゃ入れないし」
「うわー何このチビ。ムカツク殺してー」
「やるかい？」
『おいおい……』
退屈だか何だか知らないけど、お前らここXANXUSさんがいるんだぜ？面倒臭いことになるからやめよう？
そう言えば、ベルはナイフを下ろし踵を返す。マーモンがしっかりSランク報酬三倍を要求していた。え？私も？何でやねん、払えねーよ私じゃ。
「フザケんな鼻タレ小僧」
『Sランク三倍って超高いじゃん無理だわ』
「ちゃんと入金チェックするからね」
『話聞けや』
ふざっけんな全然外の空気吸えてないし、無駄に借金出来たじゃねーか。
そう文句を言っていると、唐突にベルが聞いてきた。
「ししっそういやA、今日の試合遅刻すんなよ？仕方ねーからオレが起こして………」
『…行かないよ』
「………は？」
そう返せば、何故だかワントーン低くなった声を出された。マーモンもこの空気に面倒なものを感じたらしい、溜め息をついていた。…なんだよ。
……行かないよ、私は。
「何言ってんだよ、行くんだろ」
『行かない』
「何で？」
『行きたくないから』
そう言うと、一瞬で投げられたナイフが私の横スレスレに飛んできて、壁に刺さった。危ないなあ、もう。
鬱陶しそうに首を捻って投げてきた方へ見ると、確実に苛立っているであろうベルがそこにはいた。
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しゃけ(プロフ) - アッこれ2年も動いてないんですね……続編に進んでみたものの、続きがないからこれ以上は読みたくないという気持ちがあって本当もったいないです…… (2020年5月26日 20時) (
レス) id: 9cd1e2c3d2 (このIDを非表示/違反報告)
サトー(プロフ) - 桜さん» お久しぶりです、いつもコメントありがとうございます！相変わらずの更新ペースですが頑張ります… (2018年1月25日 0時) (レス) id: 6beedd7056 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - お久しぶりです！ 霧戦終わりましたね。残るはあの守護者戦。どうなるかドキドキです！ 無理せず自分ペースで更新してくださいね。待ってます！ (2018年1月24日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
サトー(プロフ) - 桜さん» 更新遅れてしまってすみません…あとありがとうございます！絡みを考えるのが一番楽しいです (2017年10月7日 22時) (レス) id: 06798f4f12 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 待ってましたー！ 本当に一話ごとで笑ってますｗ ボスとの絡みが楽しいですね！ これからも応援してます！ (2017年10月7日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サトー | 作成日時：2017年4月6日 10時
