いただきます、大好きです 。3

107 ページ7

ユンギの背中に手を回して、わたしからも抱き付けばぎゅうっと抱き返してくれて。

二人の間の距離がなくなって。

お互いしか感じないこんな時間がずっと続くように願う。


するとユンギが抱きしめてる腕の力を緩めて、大きく息を吐いた。



YG「・・・緊張した」

「ぷっ！(笑)」

YG「笑いごとじゃねぇわ」

「ごめん(笑)でも、だからか〜、自販機行くときとか手と足が一緒に出てるんだもん」

YG「マジで？」

「マジマジ(笑)」



くすくす笑っていると、ユンギがいきなりむぎゅっとほっぺたを引っ張って。



YG「余裕だな、おい。こんなぐちゃぐちゃな顔して喜んだくせに、ん？」

「い、いたいれふ、」

YG「お前の指にはまだはまってねーぞ？」

「うぇえ！？」



ここにきてお預け！？それは本気でひどくない！？


目を見張ったわたしを見て、ユンギは形のキレイな唇の片方だけをクイっと上げて。

おもむろにわたしの手を取って、ビロードの箱に収まってたリングを指にはめてくれる。


わたしの左の薬指に初めてリングが収まって。


キラリと光るそれは、今まで見たどんな宝石より綺麗だと思える。


ああ、やばい、これはまた泣ける。



YG「似合ってる。気に入ったか？」

「うん、うん、すごくすごく気に入った・・・！」

YG「ふっ、また泣いて。ほんと泣き虫」

「だ、だってぇ〜・・・」

YG「・・・そんな泣き顔もいいんだけど、」



ユンギは愛おしむような手つきでわたしの涙を拭って。





YG「お前が毎日笑っていられるように、幸せにするよ」





そう言って甘くて蕩けそうなキスをひとつ、落としてきた。




今日のこの日を全て額に入れて飾っておきたい。


この先、どんな辛い事があっても、きっと二人でなら乗り越えていける。


そう信じていける日々の始まりだから。

108→←106

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す