【 歌い手 】保健室 。【 センラ 】

24 日目 ページ31

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せ ｢ ちょっとー ､ うらたん Aのこと泣かさんといてくれますー ? ｣



2人とも泣き止んで 気まずくなった事を察したのか ､ センラ先生が絡み始める 。




｢ や ､ 私が 浦田先生のこと泣かせたみたいなもので …… ｣


せ ｢ もー ､ Aはやっぱ優しいなぁ !! ｣


う ｢ … なにおまえ ､ そんなうざかったっけ ｣




最初なんか想像もしなかったほど 明るい空気がそこにはあった 。




楽しい 。この感情がとてつもなく懐かしい 。




目の前で 先生2人が言い合ってる ( じゃれ合ってる ) のを見てると ､ 同学年の男子のノリを見てるみたいで 。




｢ … ふふっ ｣



思わず吹き出せば すぐに反応して2人がこちらを向く 。



せ ｢ A どうしたん ? ｣



大した理由もないのに あまりにも真面目に聞いてくるから ､ それがまた可笑しくて 。



あぁ ､ 楽しいなぁ 。



｢ … しあわせだな ､ って思っただけです ｣




こんなに近くに 欲しかったものはあった ｡



なにを恐がっていたんだろう 。


なにから逃げていたんだろう 。




私には お母さん お父さん以外にも 助けようと思ってくれてる人はいた 。



差し出されてた手を 掴まなかったのは私 。


掴まれた手を 離したのは私 。




せ ｢ … 幸せとかそんなん この先 ずっとやで ｣



はっと顔をあげれば センラ先生が優しく微笑んでいた 。




う ｢ … なにプロポーズしてんの ｣


せ ｢ 今の かっこよくなかった !? ｣


う ｢ ん ｣


せ ｢ え 冷たぁい … ｣


｢ あはは w ｣




あれからだいぶ話してしまった 。



今この1時間目は 浦田先生がたまたま授業が空いていたから話していたけど ､ 次は授業は大丈夫なんだろうか 。




｢ ぅ ､ 浦田先生 … は ､ 授業 大丈夫 … なんですか …… ? ｣



う ｢ あー もう2時間目 始まる ? ｣



浦田先生は特に気にしていないようだけど ､ もっとちゃんと話せるようにならなければ 。




う ｢ 今日はせっかくだし もっと水城と話してたいな って思うんだけど …… ｣



だめ ? と首を傾げる浦田先生 。



さすが女子人気の高い人だ ､ 無意識にこんなことする小悪魔なとこが女の子のこと堕としてるんだろう 。



こんな仕草が許される成人男性ってそうそういない … 。




｢ あ ､ 浦田先生が … 大丈夫なら …… ｣


う ｢ ん ､ なら連絡だけしてくる ｣



そう言って 楽しそうに職員室に向かった 。




せ ｢ …… ｣

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