浮遊感 ページ5
私があの新門紅丸と幼馴染みになったのは偶然だった。
その日、私は麗しの母君、今世の母親である志保さんの仕事のお手伝いとして朝からある場所に向かっていた。
あ、言い忘れてだけど志保さんはお針子の仕事をしてる。
浅草の町で一番大きな洋裁工房にお勤めしながら女手一つで私を育てるすごい人なのだ。
お仕事の内容としては出張採寸っていうそんなに難しくない内容だったらしい。
けど、本来来る予定だった人が急にお休みなったりして当日になって手が足りなくなった。
そこで、駆り出されたのが私だった。
え？子供なのに？って思うことなかれ。
もちろん採寸したりはしない、ちょっとした雑用や掃除の担当だ。
ごめん、前置きが長くなった。ここからが本題。
私が志保さんに腕を引かれ向かった場所。
それは原作では第７特殊消防隊の詰所になっていた場所だった。
今はまだ浅草の自警団の詰所らしいけどね。
自警団の人たちとは何度か顔を合わせた事がある。
例えばお祭りとか、後はこの世界特有の焔人の鎮魂とかね。
荒っぽい様に見えて実は優しい人が多いから、私は手伝いの合間に遊んでもらったり、おやつを食べたりした。
この後、役得だな〜なんて呑気に考えていた私に驚く事が起きた。
おやつを食べてほやほやしていた私はいきなり宙に浮いたのだ。
え？宙に浮いた……つまり抱き上げられたってこと
？
急な浮遊感にキョロキョロっとしていたら周りの声が聞こえてきた。
「頭、落とさない様に気ぃつけてくださいよ。」
「あらあら、頭領さんに抱っこしてもらってAちゃんたら良かったわね。」
そんな声があっちこっちから聞こえてきた。
え、頭？頭領？抱っこ？冗談でしょ。
パニックった後に少し落ち着いて私は浮遊感の根源を確かめる。
やり方は簡単外側に向いた顔を内側に向けるだけ
チラリと効果音の付きそうな速さで頭を動かす。
そこにあったのは額に模様の入ったいかつい顔。
「嬢ちゃん、名前はなんて言うんだ、」
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ウォールナット(プロフ) - イッヌの毛さん» コメントありがとうございます！とっても励みなります。更新頑張りますね。 (2020年10月22日 19時) (
レス) id: 566bbd72fa (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白いですね！更新楽しみにしています！ (2020年10月22日 16時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
ウォールナット(プロフ) - 外し忘れていました。教えてくださりありがとうございます。 (2020年10月9日 19時) (レス) id: 566bbd72fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウォールナット | 作成日時：2020年10月9日 16時
