家族 ページ29
煙が部屋の上空に溶けていく。
「……。」
あの後、部屋に来た紺炉さんに改めて私が３日間眠り続けていたと聞かされた。
今、私は頭の部屋に居る。
紺炉さんを経由に呼び出された。
あーヤバい、怒られると思ってたけど違う。
これはめっちゃ怒られるのでは。
正面には煙管を吹かす頭、後ろには無言で控える紺炉さん。
何？海に沈められるの？詰所に居て焔ビトの危険性を分かってるはずなのに勝手な行動して、触ろうとしたから？
怖い、怖い、ガクブルものだよ。
「手前ェ、自分の親を何処まで知ってる。」
へ？怒られると思ってたのに。おやって親？
親、つまり両親。
「……何も知らない。」
私は志保さんの過去も父親も祖父母についても何も知らない。
なんとなく身内は志保さんだけだと察してはいた。
それだけだ。私は今世の私の家族を知らない。
「……。」
知らないと言った私を過去一に渋い顔で見つめる頭。
ものすごい視線を感じる、前からも後ろからも。
「志保、アイツは変わった女だった、」
志保さんが変わった女…。
「何かしらが起こったら女ってのは感情を表に出しやすい、そういう生き物だ。」
「だが、あいつは表に出さない。」
「東が死んだ時も自分が死ぬ時も、笑ってやがる。」
カンッと煙管を灰落としに叩く音が響いた。
「間抜けが過ぎるじゃねぇか。」
そこから話されたのは今世の私の生い立ちと両親の事。
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ウォールナット(プロフ) - イッヌの毛さん» コメントありがとうございます！とっても励みなります。更新頑張りますね。 (2020年10月22日 19時) (
レス) id: 566bbd72fa (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白いですね！更新楽しみにしています！ (2020年10月22日 16時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
ウォールナット(プロフ) - 外し忘れていました。教えてくださりありがとうございます。 (2020年10月9日 19時) (レス) id: 566bbd72fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウォールナット | 作成日時：2020年10月9日 16時
