桐皇学園高校男子バスケ部の関西弁マネージャー

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４月、春真っ盛り

早くに咲いた桜が散り桜吹雪が起こっていた。

桐皇学園高校の体育館では男子バスケ部の新入生オリエンテーションが行われていた。


諏「……中学から来ました。諏佐佳典です。」

諏「ポジションはPFです、お願いします。」

１列に並んだ新入生が順々に自己紹介していく。

今「……中学から来ました。今吉翔一言います。」

今「ポジションはPGです、よろしゅうお願いします。」

スポーツ枠の特待生、一般枠の新入生と自己紹介していく中、最後に回ってきたのは新入マネージャーだった。

『大阪の西桜中学から来ました、新木A言います。』

『マネージャーとして主に選手管理をさせてもらいます、よろしゅうお願いします。』

そう自己紹介したAが一斉に注目されたのは特徴的な関西弁のせいではない。

部員の目を引いたのは彼女の体格だった。

贔屓目に見ても140センチギリギリの身長。

女子高生にはまるで見えない枝のような身体。

かなり短く切られた髪も相まって男子小学生に間違えそうだ。

「なんや少年みたいな奴やな―」と思わず口から出そうになった言葉を今吉は飲み込んだ。

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