桐皇学園高校男子バスケ部の関西弁マネージャー

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三「あのね、裕史に頼んだの。」

三「本気で相手してあげてって、」

静先輩が耳打ちしてきた内容だ。

『は？本気ってどうゆう………、』


脳裏によぎったのは朝のミーティング。

主将、岡野が急に練習メニューを変更した件。

岡「午後練にやる１年だけの試合練習、2、3年も参加する。」

岡「ここで１年の実力を見ようと思うから心してかかるように。」


『…まさか、』

仕組んだんか、練習に。

三「うん、それだけが理由じゃないけどね。」

どこかしてやったりな顔の静先輩。


『静先輩、うち…、』

行きたい、見たい気持ちが口から出そうになる。

入部して1、２ヶ月、うちは先輩や監督に相談して 練習のほとんどを体力作りに費やしてきた。

あいつらのセンスを信じて、後はそれを実行するための体力が必要やと考えたから。

今の2、3年は実績こそ浅いが、実力は本気でやったら言うまでもなく１年を蹴散らす物。

その中でどこまで対抗し、点を獲るか。


三「行って来なよ。」

『ええですか。』

三「もちろん、見に行ってあげて。」

三「Aちゃんが鍛えた選手だもん、」

三「きっと面白い勝負になってる。」

『……すんません、ありがとうございます。』

静先輩にお礼言うと、うちは作業していた部室を出て体育館に向かった。

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