私の主役は私じゃない？

No.44自分は構わねぇ ページ47

⚠流血表現あり

ゾムニキは一回転して床に降りる。

zm「お前らもその女に誑かされたんか」
ut「誑かされてんのはお前らなんだよなぁ」

大先生は私の目の前に立つ。欝有能。

em「立てますか？」
『あ、はい。』

腰が抜けてない。私有能。

ゆっくり立ち上がると、ゾムは私を見る。あの、じっと見るのやめてもらってよろしいですかね。落ちちゃうので。えぇ、ちょろいから。

zm「はなみとは切磋琢磨してきた仲やろ。なのになんで、昨日はなみを殴った奴とおるん」
em「・・彼女の言うことを信じないんですか」

クハッ、とギザギザの歯が見えるくらい口を開いて笑う。えっ性癖じゃん。

zm「信じられるわけ無いやろ」
ut「信じないなら信じひんでええよ」

ただ、と付け加える。

ut「真実から目を背けんのは、あんたらしくないと思うで」

ゾムニキは口を閉じ、ため息をつく。
代わりにエミさんが口を開く。

em「彼女に誑かされたわけじゃありませんよ。」
zm「じゃあ何、惚れたん？」
em「ほれ、てもません！」

エミさんそこも流さないと誤解されるよ？するよ私が。

em「ただ、はなみさんの本性に触れただけです」
zm「はぁ？」
em「俺だって気づいたんや。ゾムさんだってホントは気づいてるやろ。はなみさんが俺らに何を求めてるか」

なんか求めてんのあいつ。図々しいな。

zm「・・何言ってんのか分からんな！」

ゾムが投げたナイフはこちらに向う。

syo「あんっ、たねぇ！」

ショッピくんは自分のナイフでそれを上に弾く、が

zm「甘い」

時間差で二本のナイフが位置をずらして、なのに私をゴールとして飛んでくる。


欝先生は私をかばうように身を広げ

エミさんは前に出ようと足を上げ

チーノくんは何も持ってない手を伸ばし

ショッピくんは間に合わなそうな腕を振り下ろす



は？

まてまて

この私の目の前で

推しが傷つく？

何言ってんの？

起こすわけ無いだろ、そんな不祥事。


私の左手はナイフを取り出し、痛む右足で踏み込む。

欝先生を横に押して、エーミールの前に立つ。

ut「わっ！？」
em「えっ」

チーノくんより先に二本目のナイフを弾き、ショッピくんの腕を左手で止める。

ci「っ！？」
syo「な」

そして

右の手のひらでゾムのナイフを止める。勿論、文字通り

zm「はっ、ぁ？」

ナイフの鍔が手のひらに引っかかり、勢いが止まる。貫通って結構エグい。なんて楽観的な考えは

「「なにしてんの！？？？」」

音割れしそうな声に吹き飛ばされた

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